レアルU-15に根付く「マドリディズモ」 プレーに垣間見えた“白い巨人”の矜持とは?

MFデラビボラ(右)とFWサラ(左)。“勝利の伝統”は育成年代にもきっちり行き渡る【写真:荒川祐史】
MFデラビボラ(右)とFWサラ(左)。“勝利の伝統”は育成年代にもきっちり行き渡る【写真:荒川祐史】

試合中にすぐさま修正する意識はさすがレアルの選手

 左サイドにポジションを取ったデラビボラは、相手最終ライン裏にあるスペースに気づいて一瞬で裏を取った。しかし、パスの出し手が選んだのは足もとのパスだったため、息が合わずボールがつながらなかった。その瞬間、デラビボラは“今は裏だろ!”と言わんばかりにジェスチャーで出してほしいスペースを伝えたのだ。

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 その行動は数分後につながる。デラビボラが再び最終ライン裏を突くと、中盤からおあつらえ向きのパスが出る。背番号11は難なく相手GKとの1対1を制し、試合を締めくくる4点目を決めた。このようにワンプレーの齟齬をすぐさま次のプレーに生かす強い意識は、さすがレアルのプレーヤーという印象だ。

 チームキャプテンを務めるDFカジェハは、「ボールを支配して、攻撃で脅威をどんどん作っていくというプレーをやっていきたい」とレアルらしい“横綱相撲”を目指すと同時に、繰り返し「優勝を目指す」と口にしている。公式パンフレットに寄せられた中井のコメントにも「大会優勝を目指します」と明記されており、ペドロ・サンチェス監督のそれも“白い巨人”の矜持にあふれたものだ。

「私たちはいつものように優勝という目標に向かって、最高の期待とともに今大会に臨みます」

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