ドルトムントCEO、プレミアファンの現状に警鐘 「“同志”ではなく“顧客”になってる」

ヴァッケCEO、テレビ放映偏重の流れに危機感「ドイツ人はその状況は望んでいない」

 イングランド1部のプレミアリーグは世界最高峰のレベルと莫大なテレビ放映権で隆盛を誇っている。ただ、そこに一石を投じたのはドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴァッケCEOだ。同氏は英公共放送「BBC」の取材に対し、「イングランドのサッカーファンは“同志”ではなく“顧客”になっている」と警鐘を鳴らしている。

 ドルトムントで話題になったのは、現地時間2月26日に行われたブンデスリーガ第24節アウクスブルク戦でのこと。ブンデスでは珍しい月曜ナイター開催となったことで、観客数は1998年以降ドルトムント史上最低の5万4300人にとどまった。それでも5万人超というところにクラブの人気を感じさせるが、ヴァッケCEOはテレビ放映偏重の流れに危機感を持っているようだ。

「ドイツ人はイングランドサッカーのような状況は望んでいなく、サッカーファンの80%が反対していると見ている。イングランドではファンのほとんどがクラブの“同志”というよりも“顧客”のような状況となっているのだ」

 ドイツではウィークデー、それも月曜日開催の試合への嫌悪感が強い。現地時間2月19日の第23節フランクフルト対ライプツィヒのキックオフ前にはフランクフルトサポーターから大量のテニスボールが投げ込まれ、キックオフが遅延する騒動も起きている。それだけに同氏は“ファン第一”の視点が大切だと説いている。

 

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