師弟対決で輝くモウリーニョ監督の結果至上主義 マンU撃破でチェルシー優勝目前

内容で負けても勝負に勝つ「スペシャル・ワン」

 ホーム戦で故障者続出のユナイテッドに試合の主導権は明け渡した。シュート数はマンUの15本に対し、チェルシーは7本。ポゼッションはマンUが70%で、試合内容の主導権は相手が握っていた。しかし、モウリーニョ監督は試合内容にさしたる興味を示さなかった。

「相手のポゼッションは99%だったかもしれないが、ノープロブレムだ。大切なのは、勝ち点3を得たことだからね。勝利のためなら何でもするさ。これは、我々が望んだ試合だった」という試合後の勝負師の言葉は、恩師ファン・ハール監督の「結果がついてこなかったが、パフォーマンスは素晴らしかった」と対照的に響いた。

 重要な一戦において、内容を捨ててでも勝利を掴み取るモウリーニョ監督の結果至上主義という哲学が、トロフィーを掲げる上で最も必要な要素なのかもしれない。内容で負けても勝負に勝つ。「スペシャル・ワン」は悲願のリーグ制覇へラストスパートに入っている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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