1得点1アシストのエースも途中交代 日章学園監督、“24時間後”の大一番へ万全の采配

翌日の3回戦を見据えてFW佐藤も残り10分で交代

 エースにはまだまだチャンスメイクの予感はあった。しかし第4審判が掲げた交代ボードには「10」の文字が――。第96回全国高校サッカー選手権大会2回戦、日章学園(宮崎)対佐賀東(佐賀)はJリーグ・ギラヴァンツ北九州に内定しているFW佐藤颯汰が1ゴール1アシストを決めて4-1の快勝を飾った。その一方で試合残り10分の段階で、佐藤颯はベンチに下がったのだ。

 この日の日章学園は前半5分に先制点を奪われたものの、同9分にボールを奪った佐藤颯がそのままドリブルシュートに持ち込んで同点に追いつく。その10分後には佐藤颯の右サイド深い位置からの折り返しに、MF河原淳がダイレクトで合わせて2-1と勝ち越し。これで勢いに乗った日章学園は後半にも2点を追加し、今年2戦して勝利のなかった佐賀東に雪辱を果たした。

 その中で冒頭に挙げたシーンは、日章学園が河原の2点目で3-1とした2分後、後半29分のことだった。早稲田一男監督は簡潔に意図を説明した。

「タフだと言っても、どこかで疲労度は蓄積されるものですから、休ませることを決断しました」

 勝ち上がったチームで難しいと言われるのは、正月三箇日の2日間だ。大会は2日、3日と連日開催されるレギュレーションのため、すぐさま次戦への準備が必要となる。前後半40分ハーフで実施されるとはいえ、すでに12月31日に1回戦を戦っているチームとしてはコンディションを勘案しなければならない。

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