「“神ってる”セーブを何度もした」と指揮官も絶賛 16強進出に導いた一条GKの分析力

後半ATに起死回生の同点弾 PK戦では守護神の古川裕斗が2連続セーブ

 第96回全国高校サッカー選手権大会の2回戦で、PK戦の末に桐蔭学園(神奈川)を下した一条(奈良)。二度のビハインドを乗り越えた末のPK戦で際立ったプレーを披露したのが、“神ってる”GK古川裕斗だった。

 常に相手にリードを許す展開となったが、粘り強さは天下一品だった。前半13分に先制を許すも、後半3分にMF中井一尭が右サイドの角度のない位置からミドルシュートを決めた。

 1-1で迎えた後半31分に相手FW森山翔介にこの日2点目を決められたが、敗色濃厚のなかで迎えた後半アディショナルタイム4分、FW相坂恭杜がヘディングで起死回生のゴール。迎えたPK戦では守護神の古川が桐蔭学園の1人目、2人目のキックを連続セーブ。一条も2人が失敗したが、最後はPKスコア3-2で粘り勝ちを収めた。

 殊勲の古川は「(相手が蹴るよりも)先に飛んでしまう癖があった」とこれまではPKが苦手だったと振り返ったが、それを変えたのは周囲のサポートだったという。

 キッカー側の目線を持つチームメイトからアドバイスを受けて、自らの悪癖を改善。さらに監督やコーチからは、対戦相手の試合映像やPKで参考になる動画を送ってもらった。それを参考に居残り練習を毎日続けた。「PKは運とも言われますけど、実力だと思います」。努力は裏切らなかったと自信をのぞかせた。

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