イングランドの2026年W杯招致を阻む「元凶」とは

「ブラッターが在任する限り、立候補はしない」

 イングランドが、2026年のワールドカップ(W杯)開催国に立候補する可能性が浮上した。英国営放送「BBC」が報じている。
 フットボールの母国は1966年、開催国としてW杯初優勝を成し遂げた。イングランドサッカー協会(FA)は、2度目の開催を目指して2018年大会の招致活動を展開した。当初は大本命と目されていたが、わずか2票しか獲得できず、4位に終わった。最終的に開催国はロシアに決まったが、投票権を持つFIFA理事に対する贈収賄疑惑が次々に浮上するなど、投票のプロセスに大きな疑問を残した。
 FAのグレッグ・ダイク会長は、W杯初優勝から60年後とな る2026年大会の招致に乗り出すことを検討しているようだが、それには条件があるという。
「現時点で我々のポリシーは単純明快だ。ブラッターが在任している限り、立候補はしない」
 立候補は、あくまでもFIFAのゼップ・ブラッター会長の去就次第だと口にする。
 イングランド側には、ブラッター会長が“疑惑の温床”に映っているようだ。昨年から欧州の各国メディアは18年ロシア大会、22年カタール大会招致に関する買収問題を次々に明るみに出してきた。さらに、FIFAに選出された独立調査員の米国人弁護士が、自らが調査した買収に関する調査結果と、FIFAが公表した報告書が異なると告発。社会問題と化していた。
 79歳のブラッター氏はFIFAの次期会長選に出馬中で、元ポルトガル代 表FWルイス・フィーゴ氏ら候補者と争いながら、5期目の選出を目指している。5月29日の投票で再選が決まれば、26年大会の招致活動の責任者となる。そのため、ブラッター選出時にはイングランドは立候補を見送る方針だという

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