“07年V戦士”闘莉王、浦和のACL仕様の戦術を称賛 「優勝の可能性は高い」

鉄壁の守備が“助っ人軍団”に与えた歪み

 そして浦和の採用した戦術が、上海の攻撃に歪みを与えたという。

「相手の攻め方も良くなかったと思う。レッズの守備の陣形を崩すことにこだわりすぎた。あそこまで人数が揃って、陣形が整っていたら、いくらフッキやオスカルがいたとしても簡単に崩せない。フッキもオスカルも苛立って、ボールに触りたがって、低い位置まで下がることが多くなった。危険なゾーンでボールを持つ場面が、結果的に減ってしまった。上海はもっとシンプルに前線にボールを放り込んだ方が、怖さが出たと思う」

 浦和の守備を崩し切れない苛立ちが、上海の強力な“助っ人軍団”から冷静さを失わせた。そして上海のゲームプランが崩れたと、闘莉王は指摘している。

 浦和は11月18日に、サウジアラビアのキング・ファハド・スタジアムでアル・ヒラルとの決勝第1戦を迎える。25日に埼玉スタジアムで行われる第2戦で、古巣は勝利の凱歌を上げることができるだろうか。

「レッズは優勝する可能性が高いと思う。サウジのチームよりも今回の上海や広州恒大の方が力がある。上海が今回の大会でメンバー的には一番強かった。昨日のような戦い方を見せて、絶対に優勝してほしい」

 2008年大会でガンバ大阪が優勝して以来となる、Jリーグ勢のアジア王者が誕生するのか。闘将は古巣に熱いエールを送っていた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ、フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photos by Getty Images , Football ZONE web

 

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