若年審判員への「耳を疑うような言葉」 ピッチ外でも被害発生「我々はそれを止めたい」

JFAがレフェリーブリーフィングを実施
日本サッカー協会(JFA)は10月21日にレフェリーブリーフィングを実施した。扇谷健司JFA審判委員長は、18歳以下のユース審判員を中心にした審判員に対する活動現場での厳しい環境を踏まえ、黄色いU-18ワッペンを作成するなど支援する取り組みを始める考えを示した。
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現在27万人強の審判員が登録されている中で、U-18世代が約10万人と全体の約40%を占めるという。同世代のゲームを担当する他、小学生や中学生のゲームをジャッジすることも多いが、活動現場での状況について扇谷審判委員長は「そうした試合で耳を疑うような言葉を聞くことがあります。ベンチや、ベンチの後ろにいる保護者から発せられる言葉です。私も毎年会場へ行っていますが、そうした言葉を耳にする機会が多くなっています」と吐露した。
また、近年顕著な問題として「インターハイなどの全国大会には、一定以上のレベルにあるユース審判員が派遣されています。そのような場でも、判定の間違いを見つけられてYouTubeなどへ投稿されることがあります」と憂慮した。
扇谷委員長は「U-12の全国大会に来たユース審判員に話を聞くと、言葉では表現できないようなことを言われる場合があるそうです。女性のユース審判員に対して、性別に関する言葉が投げかけられることもあります。実際に、そうしたことが起きています。我々はそれを止めたいと思っています」と警鐘を鳴らした。
そうした問題行動への対策として、海外の事例も参考にしながらユース審判員には黄色いU-18ワッペンを支給することを始めようと考えているという扇谷委員長は、「ユース審判員が担当していることを周囲にも理解してもらいながら試合を進めていきたいと考えています。審判員が自ら自分を守ることは、本当に難しいことです。まずはこうしたものを身に付けることによって、どのように理解してもらえるのかを見ていきたい」と見通しを述べた。
今年の北中米共催ワールドカップ(W杯)に選出された荒木友輔審判員は、高校生の時にユース審判員として活動をスタートし、小学生の全国大会の決勝を担当するなどステップアップしながらトップレフェリーになった。そうした事例も踏まえ「我々にとって大きな財産であるユース審判員を、どのように支え、成長させていくのかを考えなければなりません」と啓発を促した。
扇谷委員長は「率直なリアクションは、我々レフェリーにとって大きな財産です。その瞬間に間違えたのかもしれないと感じることができます。そうした反応は、学びとして非常に大切です」と話し、批判を封印したいわけではないと強調した。そのうえで「一方で、誹謗中傷などをどうすれば減らせるのか。正直なところ、決定的な解決策はないのかもしれません。この取り組みを行ったからといって、100あるものが一気にゼロになるとは思っていません。それでも、100が99、98になればよいと思っています」と見解を口にした。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)























