ザッケローニ監督と一線を画すJ初のイタリア人監督の哲学 Jリーグで萌芽したもう一つの“カルチョ流”

攻撃と守備は区別されるべきではない

 指揮官の意図する戦術はJ1リーグ11試合を終え、チームに浸透してきたことが試合内容にも表れ始めている。

 4月26日の横浜F・マリノス戦では、1点をリードして折り返した後半から4-4-2にシステムを移行した。綺麗な3ラインを引いて堅守からのカウンターという戦略を打ち立てた。おそらくこの1試合だけを切り取れば、カテナチオという表現もしっくりとくるかもしれない。ただし、それだけではないのだ。

 守備に人数を割きながらも、前線にはエドゥーと武藤嘉紀を置き、カウンターでトドメを刺す機会をうかがった。それがうまく機能しなかったため、後ろが重たくなった印象が強くなったが、守りに徹したわけではない。

「前線と中盤の6人がオフェンシブにプレーし、サイドバックも積極的に攻撃参加をしていく。もちろん攻撃面だけでなく、守備も重要。攻撃のことばかり考えてしまえば、チームのバランスが崩れてしまう。ディフェンスとオフェンスというものは区別されるべきものではない。一瞬でチームは守る状態になるし、攻めるべき状態にもなる。だからこそ、攻守においてチーム単位で全員が同じアイデアを共有していることが大切だ」

 そうコメントするフィッカデンティ監督が比重を置くのは、攻撃でもなければ、守備でもない。理想は、攻防が一体化したスタイルなのだろう。

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