森保J流の分業制に「経験を存分に伝えてもらう」 なでしこ監督が明かす豪華布陣「一体となって」

【写真:徳原隆元】
【写真:徳原隆元】

欧州遠征中のなでしこジャパン

 なでしこジャパン(日本女子代表)の狩野倫久監督が、遠征先のフランスからオンラインで取材に応じ、新たに加わった任の石井正忠コーチを含め、コーチングスタッフの構築について「一体となってチームをつくっていきたい」と話した。

 10月2日の決勝戦まで国内組を中心としたメンバーで地元開催のアジア競技大会に臨み、優勝を果たした。そして週が明けて欧州遠征を行い、チームは追加招集のGK大場を除いて完全な入れ替えとなり、今回は海外組を中心としたメンバーでの活動になる。現地時間10月9日にフランスでハイチ代表と対戦し、ドイツへ移動。同13日にはドイツ代表とアウェーでの対戦が予定されている。

 現在FIFAランキング5位の日本に対し、ハイチは同47位であり、ドイツは同3位の強豪だ。11月末から来年の女子ワールドカップ(W杯)開催国である同7位のブラジル代表と2連戦をすることも含め、「合計4試合をどのように構築していくかもポイントになります」と話す。そして「W杯には短期間で行われるグループステージがありますし、その前にはオリンピック予選もあります。公式戦の意味合いも意識し、緊張感を持って戦う機会だと捉えています」と、活動の意義を話した。

 そして、なでしこジャパンには今回の活動から正式に石井コーチが加わる。鹿島アントラーズや男子のタイ代表を率いた経歴を持ち、鹿島時代にはルヴァンカップやJ1優勝を果たしてクラブW杯にも出場した。狩野監督は石井コーチの担当を「主に攻撃面」としたうえで、内田篤人コーチが守備、近賀ゆかりコーチがセットプレーの攻撃、佐野智之GKコーチがセットプレー守備という役割分担を明かした。

 内田コーチ、近賀コーチは選手として男女それぞれ輝かしい代表歴を持つが、指導者として経験が浅い点は否めない。そこに指導者としての多くの実績を持つ石井コーチが加わったことについて「攻撃面に加えて戦術的な部分でも、これまでの経験を生かし、試合に対するさまざまな観点からサポートしてもらえると思っています。その経験をコーチングスタッフや選手へ存分に伝えてもらうことが、大きなポイントです」と、その意義を話している。

 そのうえで狩野監督は「何か役割を与えたから、そこを全て任せるということではありません。コーチングスタッフ同士でコミュニケーションを取り、私とも密に連係しています。サッカーは攻守一体です。守備について話し合う場にも、ほかの担当コーチが入ります。各コーチへ役割を分担しながら、全体を統括することが私の仕事です。今回のキャンプでは、チーム力と総合力を高めていきたいです。(前述4人の)コーチ陣、アナリストを含め、スタッフが一体となってチームをつくっていきたいと思います」と、全体のオーガナイズについて説明した。

 男子日本代表では、森保一監督以下コーチングスタッフの分業制も話題になった。なでしこジャパンでも、コーチ陣が個々の得意分野を生かしながらチーム力を高めることが、来年の女子W杯や再来年のロサンゼルス五輪といった大舞台につながっていくはずだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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