バルサ日本人の“順調な昇格” 期待の声も…代表OBが警鐘「勝手に未来を語りすぎてもよくない」

【専門家の目|太田宏介】バルセロナの下部組織に所属する西山芯太くんに注目
スペイン1部バルセロナの下部組織に所属する西山芯太くんは8月からの新シーズンでインファンティルB(U-13)に昇格したことが明らかになった。元日本代表DF太田宏介氏もその活躍に注目している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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世界最高峰の育成組織であるバルセロナの下部組織(カンテラ)で、順調なステップアップを続ける日本人がいる。近年、動画などを通じてそのプレーを目にする機会も増えているが、太田氏もその才能に大きな衝撃を受けているという。
直近までは飛び級でプレーしていた西山くん。10代前半の1歳差は、大人以上に体格やスピード、フィジカル面で大きな差を生むがしかし、西山くんはそのハンデを感じさせない成長を見せている。
「この世代の1歳って体格差含めて結構大きいじゃないですか。それこそもうこのレベルになると、サッカーを吸収する力も、選手によって違うと思う。その体の強さとかスピード的にも、変化が大きくある中で順調に結果を出しながら評価されて、ステップを踏んでいるっていう意味ではすごいなと思います」
太田氏が特に評価するのは「個のエゴ」に頼らないプレーの成熟度。「以前見たときよりも、ボールを前に運ぶ推進力が上がっているなという印象ですね。それだけでなく『俺が俺が』とならずに、周りの選手と連動して局面を崩す形ができている。小5・小6の年齢で、すでにプロのようなプレースタイルを持っているのが最大の強み」と、言及した。
日本人選手が海外名門クラブの下部組織で育つルートは、かつて久保建英や中井卓大らが試行錯誤しながら開拓してきた。先駆者がいたからこそ、いまの世代の視座はさらに高くなっていると太田氏は指摘する。
「バルサのトップチームに入ることがゴールではないはず。いまの子たちは、僕らが幼い頃に描いていた夢とは設定が全然違う。将来的に『バロンドールを獲る』という次元でサッカーを見ているはず。ぜひ久保選手を超えるような存在になってほしい」
さらに代表シーンにも目を向け、近年の日本代表において、ワールドカップなどの大舞台で毎回議論となるのが個の力の向上である。太田氏は、若くしてその個の力を世界のトップで磨き上げる西山くんに、大きな期待を寄せている。
「ワールドカップの反省で言うと、みんな個の力って言いますけど、この世代で一足先に世界に出て、トップオブトップでしのぎを削りそこを磨いている。西山くんに関してはより期待しちゃいますよね」としつつも、過熱するメディアの報道や周囲のプレッシャーに対する懸念も示す。
「大人が勝手に未来を語りすぎてもよくない。周りの力やプレッシャーもあると思うけれど、まずは大好きなサッカーを楽しみながら、一つずつカテゴリーを上げていってほしい」
最後に太田氏は、久保建英、中井卓大らをフィジカル面で支え、世界で戦う体作りをサポートしてきたトレーナー・木場克己氏の存在にも触れ、選手を陰で支える環境の重要性も含めて、今後の成長を温かく見守りたいと締めくくった。
(FOOTBALL ZONE編集部)

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。






















