開幕の朝に天国へ「負けちゃいけない理由」 試合前にゲキ……サポーターに届けた「ファイトする姿」

秋葉忠宏新監督が指揮を執った磐田はドロー発進
J2ジュビロ磐田は8月8日、ホームで行われた2026-27シーズンの開幕戦・ブラウブリッツ秋田戦を1-1で引き分けた。開始19秒で相手のミスを突いて先制。同点にはされたものの、1万4000人以上が駆けつけた超満員のスタジアムで最後まで走り切った。今シーズンから指揮を執る秋葉忠宏新監督は「変わった姿を見せられた」と熱弁。最後まで勝利を追い求めた磐田にはある理由があった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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「勝たなきゃいけない理由が増えた」
サックスブルーに染まったヤマハスタジアム。思いは1つだった。開始わずか19秒で相手GKのミスを逃さずFW太田龍之介が決めて先制。その後、後半16分に同点とされるが、最後までゴールを狙い続けた。球際で負けず、強度を落とさず、目の前の相手を上回る。今季から就任した秋葉監督は「いやあ、変わったなと思った。素晴らしいなと思っている。これだけのものを見せてくれた。メンタリティーやキツく苦しいトレーニングに耐えたからこそ得た勝ち点1」と褒め称えた。
原動力となったのはこの日の朝届いた悲しい知らせだった。がんで闘病していたサポーターが逝去した。SNSを通して状況を把握していたクラブは闘病中からエールを送っていた。「その日を生きる希望になってもらいたい」。選手たちも一致団結。サイン入りの旗やメッセージなど、クラブを通して贈っていた。
迎えた開幕。訃報を聞いた秋葉監督は試合前のミーティングで選手に伝えた。「勝たなきゃいけない理由が増えた。負けちゃいけない理由がある。変わった姿を見せないといけない」。試合終了の笛が鳴るまで、選手を奮い立たせた。
1-1で試合終了。選手は手に膝をつき、座り込み、しばらく立てなかった。すべてを出し切った一戦。これがJ1昇格に向けて殻を破ろうとしている今の磐田だ。「負けないというところは見せられたと思う」。残り37試合。変わらず示し続けるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)






















