田嶋幸三氏、FIFA新組織設立提案に反対表明 議論なき多数決に憤り…JFA回答は協議中

日本サッカー協会の田嶋幸三名誉会長【写真:徳原隆元】
日本サッカー協会の田嶋幸三名誉会長【写真:徳原隆元】

JFAとしての公式な回答は現在協議中とした

 日本サッカー協会(JFA)は7月31日、FIFAカウンシルメンバーを務める田嶋幸三氏が、FIFA会長による「FIFAフォワードエンタープライズ」設立の提案に反対するコメントを発表した。なお、JFAとしての公式な回答は現在協議中としている。

 今回の提案は、211のFIFA加盟協会に対して、多数決の原理で決定したいという文書が唐突に送付されたという。田嶋氏は、FIFAカウンシルで本質的な議論が行われないまま多数決で決定されることに憤りを覚え、FIFAカウンシルメンバーとして反対する姿勢を明確にした。

 背景には、先週閉幕した北中米ワールドカップにおいて、十分な説明がないままレッドカードの適用が延期された事象や、決勝での長いハーフタイムの実施などに対する懸念がある。田嶋氏は、競技規則に則ったサッカーの本来の価値が、商業的な要素など外部からの影響を受けるべきではないと主張している。

 120年以上の歴史を持つFIFAの競技会に対し、田嶋氏は「商業的利益を至上命題とする外部の投資が入ることで、競技のためではなく、利益追求のための決定が優先されることになり得ます」と指摘し、統括団体としてのあり方に強い危機感を示した。

 田嶋氏のコメント全文は以下のとおり。

「今回のFIFA会長による『FIFAフォワードエンタープライズ』設立の提案について、非常に残念に思います。

FIFAは世界のサッカーの統括団体として、競技を守り、発展させていかなければなりません。

先週閉幕した北中米ワールドカップでの理解しうる説明のなされていないレッドカードの適用延期や、決勝での長いハーフタイムの実施など、競技規則に則って行われるべきサッカーの本来の価値は独立して守られるべきで、商業的な要素やその他外部からの影響を受けるべきではありません。

これまで120年以上をかけ、世界のフットボールファミリーが大切に育ててきたFIFAの競技会に、商業的利益を至上命題とする外部の投資が入ることで、競技のためではなく、利益追求のための決定が優先されることになり得ます。これを受け入れることはできません。

今回の提案は、211のFIFA加盟協会に対して、民主的に、つまり、多数決の原理で決めたいという文書が唐突に送られました。組織として、FIFAカウンシルでも本質的な議論が行われていないまま、加盟協会の多数決で決定することには憤りを覚え、FIFAカウンシルメンバーとして反対します。

FIFAは、世界で愛されるサッカーをいう競技を、健全に成長させる統括団体でなければなりません」

(FOOTBALL ZONE編集部)



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