ブラジルに勝つ方法「俺、ある」 柿谷曜一朗が持論…“旧友”乾貴士とW杯熱論「乾くんがボランチやる」

柿谷曜一朗氏と磐田に加入した乾貴士の対談が実現【写真:FOOTBALL ZONE編集部 】
柿谷曜一朗氏と磐田に加入した乾貴士の対談が実現【写真:FOOTBALL ZONE編集部 】

「FOOTBALL ZONE」の公式YouTubeで対談

 元日本代表FW柿谷曜一朗氏と、今オフにヴィッセル神戸からジュビロ磐田へ電撃移籍を果たした元日本代表MF乾貴士の対談が実現した。激闘が繰り広げられた北中米ワールドカップ(W杯)の戦いを2人が独自目線で総括。現地で解説を務めた柿谷氏と、練習の合間にテレビにかじりついていたという乾が、王国ブラジルに惜敗した日本代表の課題、そして世界のトップと対等に渡り合うための「新たな司令塔像」について熱く語り合った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 北中米W杯決勝トーナメント1回戦で、王国ブラジルを相手に1-2で敗れ、ベスト32で敗退した日本代表。前半に電撃の先制ゴールを奪いながらも、後半の土壇場で逆転を許した。チームの練習時間を遅らせてもらい、テレビで熱戦を見守っていた乾は「正味、ワンチャンブラジルなら勝てるんちゃうかなと思ってしまった」と当時の胸中を明かした。

乾貴士(以降、乾)「ブラジル、モロッコ、フランスやったやん。(ベスト32で対戦する可能性があったのが)どれかやったやん。で、ブラジルが一番あるんちゃうかなって勝手に思っていて。ブラジルやったから『うわ、これワンチャンあるぞ』と思ってめっちゃ楽しみにしていた。前半、ああいう形で先制して『あ、これマジあるわ』と思っていたけど、やっぱブラジルのなんか凄さを見たよな」

柿谷曜一朗(以降、柿谷)「俺は現地で解説をやってたんよ。マジで『あ、行くわこれ』って雰囲気は、グループステージを見ていてもそうやし、現地で選手と触れ合う機会も多かったから一番思ったのよ。でも、後半のブラジルの襲いかかってくる感じ。それと、会場が真っ黄色。後半のギアの入れ方が、解説しながらブラジルのいいプレーに対して反応せなあかん。明らかに押されていても『いや大丈夫です』と 言わないと自分の気持ちが追いつかへん。それぐらいブラジルの底力みたいなのは感じた」

 2018年ロシアW杯、決勝トーナメント1回戦ベルギー戦でゴールをマークしたものの、あと1歩で届かなかった“一瞬の怖さ”をピッチ上で経験した乾。自身はブラジルW杯に出場しながら、今大会で死闘を目の当たりにした柿谷氏。「どうやったらブラジルに勝てるのか」と投げかけた柿谷氏は日本サッカーの未来を左右する“持論”を展開した。

柿谷「俺、ちょっと(考えが)あって。それは『乾くんがボランチをやること』やねん」

乾「無理やって!」

柿谷「いや、乾くんがボランチとして育ってくることやったと思う。俺はそれがスペインのペドリやと思ってね。特に攻撃的にタッチ細かくボールめっちゃ握れる選手は、前の選手として育ってくるやん日本って。(香川)真司くんもキヨ(清武弘嗣)も。(C大阪時代に)ブラジル人の監督に『結果を出せ』と言われて前で勝負した。そうじゃなくて、ポルトガルのヴィティーニャ、ノルウェーのウーデゴールみたいにこの選手次第で試合が決まるみたいな選手が強いチームはいっぱいいる」

乾「確かに。昔で言うイニエスタやシャビみたいに、守備というよりもボール扱いやボール回しのところでってことやんな。絶対的な司令塔。久保(建英)くんが年齢を重ねてボランチの能力上げながらやっていってくれたら?」

柿谷「それは今からは難しいかなって思う。やっぱり前への意識がついているから。元々ボランチの選手で。例えば鎌田(大地)くん常にボール引き取って、ゲームを作るみたいな。試合も状況も変わるみたいな選手がいれば、戦い方もバリエーションも増えんのかなと思った」

 さらに話題は、W杯という短期決戦における「FWの起用法」や「チームの駒」へと及んだ。

乾「個人的には三笘(薫)くんや(南野)拓実もみたかったし、久保くんも怪我していてかわいそうやな、って。あの3人がいるだけでどういう違い戦いができたんやろう、とか。もしかしたら(伊東)純也を切り札で出すとか、後半のギアの入れ方も違ったりとか。あとは(鈴木)唯人を早く出して、と勝手に思ってしまっていた」

柿谷「ミックスゾーンにおるときも一番ギラギラしていたんじゃない?」

乾「例えばオランダ戦で結果を出していた小川航基くんをもっと見たい気持ちもあったかな。小川くんのゴールじゃなかったけど、W杯みたいな短期決戦って、FWは一発点を取ったり絡んだりすると一気に乗る。メッシやケイン、エンバペ、ハーランドがまさにそうであるように」

柿谷「そうね。現場で一番見ているのは森保(一)監督やスタッフだから、いろいろな意図があったと思うけど。結果が出たからこそ言える論点だけど、聞いてみたい部分ではあるよね」

 未来のためW杯を振り返り、熱く語り合った2人。磐田を昇格へ導くための乾の挑戦と、日本サッカーの進化から今後も目が離せない。

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