ポドルスキで歴代9人目の「ドイツ人Jリーガー」 日本人選手の模範となった偉大な先人たち

Jリーグ開幕時にインパクトを残した、名手リトバルスキーの技術と闘志

 Jリーグにおけるドイツ人プレーヤーは、意外なほど少数派である。ヴィッセル神戸に加入したルーカス・ポドルスキが、25年の歴史のなかで歴代9人目なのだ。

 とはいえ、力強い足跡を残した選手は多い。黎明期のJリーグにおいて、ドイツ人選手は日本人選手の模範となった。

 ファーストインパクトを与えたのは、“リティ”ことMFピエール・リトバルスキーである。西ドイツ代表(当時)として1982年から3大会連続でワールドカップ(W杯)に出場し、90年イタリア大会では世界王者の一員となったこのドリブラーは、93年のJリーグ開幕をジェフユナイテッド市原(現千葉)のメンバーとして迎えた。

 当時すでに33歳である。キャリアのピークは過ぎていたものの、巧みなステップワークは衰えを感じさせない。リティと対峙した日本人DFたちは、「相手の逆を突くのがとにかく上手い」と口を揃えたものだ。

 テクニックに優れていただけではない。勝利への強い執着心を、リティは練習から燃やしていった。日本人選手たちが求める「プロとは何か?」の答えを、ピッチ内外で示していったのだった。

 

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