森保Jへの“リアルな期待度”「1割以上が優勝予想」 ファンの温度感「世界の強豪とも互角以上」

森保ジャパンの期待感を調査会社が分析【写真:徳原隆元】
森保ジャパンの期待感を調査会社が分析【写真:徳原隆元】

市場調査会社「インテージ」がアンケートを実施

 北中米で開催されるFIFAワールドカップ2026が現地時間6月11日に開幕した。2022年のカタール大会に続き、森保一監督が率いる日本代表は「W杯優勝」を目標に掲げて臨む。国内最大手の市場調査会社「インテージ」は、日本代表W杯メンバー発表直後に、幅広い年代の951人にアンケート調査を実施。森保ジャパンへの“期待度”に迫った。(取材・文=インテージ・中川大輔)

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 日本代表の戦いが、いよいよ始まる。1998年のフランス大会で初出場を果たしてから四半世紀以上が経った今、海外組は26人中23人を占め、過去最多となった。今回の森保ジャパンには過去最高レベルの期待感が寄せられている。

 その期待は、日本人の意識にもデータとして表れている。市場調査会社「インテージ」は、日本代表W杯メンバー発表直後の5月21日から25日にかけて、W杯に関心がある日本全国15~79歳の951人を対象にアンケート調査を実施した。

「あなたの“理想”として、日本代表はどこまで勝ち進むと思いますか?」という質問に、6割が「理想はベスト8以上」と回答した。

 これまでの日本代表の最高成績はベスト16。ベスト16まで進んだ4回(日韓、南アフリカ、ロシア、カタール)ともベスト8の壁に阻まれている。今大会は32チームから48チームに拡大。ベスト8に行くには、ラウンド32、そしてラウンド16と2度勝たなければいけないが、その壁を突破するのが今回の理想的な成績と思い描く人が最も多い。

 詳しくアンケートの結果を見ていく。1位は「ベスト8」で29%。2位は「ベスト16」と「ベスト4」が並び、それぞれ16%だった。

 注目したいのは「優勝」と答えた人が12%に達したことだ。もちろん、“理想”を聞いているため、日本の優勝を望む声が多いのは自然なことだろう。それでもW杯に関心をもっている人の1割以上が「理想は優勝」と答えた結果に、今の森保ジャパンへの期待の高さが示されている。

 1998年フランス大会で日本は初めてW杯の舞台に立った。当時の日本代表は、世界のトップレベルと戦う経験も実績も十分ではなく、「まずは1勝」が現実的な目標だった。2002年の日韓大会では決勝トーナメント進出を果たしたものの、「日本が将来W杯で優勝する」と語ることは現実味に欠けるものだった。

 それから四半世紀。欧州5大リーグで活躍する選手は珍しくなくなり、チャンピオンズリーグの舞台でも日本人選手が結果を残している。代表チームの層は前回に比べてさらに厚くなった。日本サッカーは着実に成長を続けてきた。その積み重ねが、多くの日本人の期待値そのものを押し上げている。

■W杯に関心がある10代の5人に1人が「優勝」 最も森保ジャパンに期待するのは若い世代

 興味深いのは年代別の結果だ。理想とはいえ「ベスト8」と答える年代が多い中で、15~19歳だけは「優勝」と回答した割合が19%と最多。これは「ベスト8」の18%よりも僅差であるが上回っている。

 20代以上は理想といえども「ベスト8」を1つの壁(悲願の達成)として捉えているが、10代にはその認識が薄いことが本アンケートの結果から読み解ける。若い世代にとっては、海外で活躍する日本人選手の存在が当たり前だ。プレミアリーグやラ・リーガ、ブンデスリーガで日本人選手が活躍する姿を見て育ってきた世代である。彼らの感覚では、日本代表が世界の強豪国と戦うことは特別な出来事ではなくなっているのかもしれない。

 一方で、理想だけではなく、現実的な成績予想にも言及したい。同じ調査(951名)で、「あなたが“現実的”に予想するなら、日本代表はどこまで勝ち進むと思いますか?」という質問も行った。

 最も多かった回答は「ベスト16」で26%。「ベスト8」が21%、「ベスト32」が18%と続く。年代別にみると、20代と40代は「ベスト16」と回答した人が3割を超えている。

 驚いたことに現実的な予想でも4%が「優勝」と回答した。さすがに現実的な予想となると、「理想は12%だけど現実は4%」と8ポイントダウンするが、それでも、W杯で日本代表の優勝を現実的な可能性として捉える人がいる事実は、過去と比べれば注目すべき変化だと感じる。

 他にも興味深い点として、「グループステージ敗退」と予想した人は8%にとどまり、多くの人がグループステージ突破を予想している結果となった。

 かつての日本代表は「グループステージを突破できるか」が最大の関心事だった。しかし、今は違う。多くの人にとって、決勝トーナメント進出は目標ではなく前提条件になりつつある。そのうえで、ベスト16を超えられるか、ベスト8の壁を破れるかが議論されている。日本サッカーの立ち位置が大きく変わったことを示す象徴的な結果ではないだろうか。

 日本人が思い描く理想はベスト8。そして現実的な予想はベスト16。理想と現実の間には、まだ少し距離がある。それでも、多くのファンが「今の日本なら世界の強豪とも互角以上に戦える」と感じているのは確かだ。

 グループステージ突破はもちろん、初のベスト8進出、そして、その先にある「最高の景色」へ。森保ジャパンがその差を埋め、“日本サッカー史上最高の景色”を見せてくれるのか。その期待は、この4年の間で確実に広がってきた。

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株式会社インテージ

 株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援している。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指している。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2025」に基づく(グループ連結売上高ベース)

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