ドルトムント“天才MF”の波乱万丈キャリアを特集 英紙「天国と地獄をすでに味わった」

宿敵移籍と古巣復帰を経て狂った歯車

 10代でプロデビューを果たし、充実のキャリアを送った一方で、「マリオ・ゲッツェは25歳にして、フットボールの天国と地獄の両方をすでに味わっている」と記されたように、現在は受難の日々を過ごしている。

 2013年にドルトムントからライバルクラブのバイエルン・ミュンヘンに移籍。チームがUEFAチャンピオンズリーグ決勝に進出するなかでの突然の発表は物議を醸した。この頃から、どこか歯車が狂い始めていたのだろうか。ジョゼップ・グアルディオラ監督の下ではレギュラーの座を確保することができず、昨夏にはドルトムントへ復帰。「裏切り」と揶揄された移籍を経ての出戻りには賛否両論あったが、ゲッツェはあえて古巣での再スタートを決断した。

 だが、負傷も重なってコンディションは万全とはいかず、今年2月には代謝異常が判明して無期限の離脱が発表された。ピッチから離れ、どん底から這い上がろうと懸命のリハビリに励んでいる。

 ゲッツェは先日、トレーニングウェアに身を包み、ランニングをしている様子の写真をインスタグラムで公開した。離脱直後は体を動かすことなく安静にしていると報じられていただけに、着実に復活に向かって進んでいることがうかがえる。

 ドルトムントのミヒャエル・ツォルクSDもドイツ紙「ビルト」で、「マリオの治療はうまくいっていて、我々も嬉しい。再び彼の姿を見る日を楽しみにしている」と前向きなコメントを残している。眠れる天才が目を覚ます瞬間は近いかもしれない。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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