引退決断の理由は「限界が見えた」 国内ラストで得点…岩清水が果たした”母としての目標”

【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
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自らの仕掛けから劇的勝ち越しPK 元日本代表DFが引退会見「勝つことの難しさ」と「息子の成長」

 日テレ・東京ヴェルディベレーザのDF岩清水梓が、5月16日の味の素フィールド西が丘でのアルビレックス新潟レディース戦を終え、引退会見に臨んだ。現役引退を表明して迎えた国内ラストゲーム。チームを2-1の勝利へと導く劇的な勝ち越しPKを決めた岩清水選手が、熱い胸の内を語った。

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 多くの報道陣とカメラに囲まれて会見場に現れた岩清水。冒頭から涙ぐむ場面があったが、「国内最後の試合を勝って笑顔で終えられたので安心しました」と、安堵の笑みを浮かべた。

 1-1で迎え、後半37の勝ち越しゴールは岩清水が決めた。FW眞城美春がペナルティーエリア内でファウルをもらい、獲得したPKから生まれた。岩清水にとってWEリーグ初ゴールとなるこの劇的ゴールについて、「まだWEリーグでは無得点だったので決めたい気持ちがありました」と本音を明かした。

 いざPKの場面になると、自分から「蹴らせて」とは言いにくくかったたという。しかし「監督をパッと見たら『お前が蹴れ』という指示をくれたので、腹をくくって蹴らせてもらいました。独特の緊張感はありましたけど、練習通りに綺麗に入って安心しました。何より勝ち越したゴールでもありましたし、WEリーグ初ゴールを最後に取らせてもらえたのがすごく嬉しかったです」と、執念で決めた国内ラストゴールを振り返った。

 会見では、試合後に6歳の長男が書いた手紙をサプライズで読み上げる引退セレモニーについて、「あんなに上手に読めると思ってなかったです。出産して『抱っこして入場したい』と言った次の目標が『手紙を書けるようになるくらいまで現役を続けたい』と思っていたので。自分が描いた最後のシーンになりました」と、母としての目標も果たせたことに深く感謝した。

 長きにわたりトップを走り続けられた原動力については、「結局サッカーが好きで、負けず嫌いだから。自分の根本が負けず嫌いでできているので、勝ちたい、負けたくないという思いがずっと続いていたからここまでやってこられた」と振り返る。

 しかし、「ここ最近になって、自分の中で『これもできなくなったか』と表現できる限界が見えたことで、その負けず嫌い魂が消え始めた。それが、この決断に至った理由です」と引退の真相を語った。

 自身のキャリアを振り返り、日テレ・東京ヴェルディベレーザでの最も印象深い思い出として、キャプテンとして掴んだ2015年のリーグタイトル奪還を挙げた。

「自分がキャプテンになって初めてカップを掲げたときは、すごい達成感がありました。当時は阪口夢穂や有吉佐織がチームのバランスをすごく取ってくれて、自分は何も言わずにベレーザを引っ張る『怖いキャラクター』をやっていましたけど(笑)。楽しくやれた時期でした」と懐かしんだ。

 また、なでしこジャパンとして世界の頂点に立った2011年のドイツワールドカップについても、「今でも皆さんに名前を覚えてもらえているのは本当に名誉なこと」と誇りを語った。

「小学生からサッカーを始めて、生活のすべてが『サッカーのために』という生活だった。この先どんな人生になるのか不安であり楽しみでもありますが、これからは学校訪問などみんなに会いにいくような活動をしていきたい」と、次のステップへ目を輝かせた。26年間の選手生活で多くの活躍を見せてきたバンディエラが、新たなる夢に向かって走り始める。

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