森保Jのラストピースは誰だ? 三笘負傷で風雲急…サプライズ候補は“計算できる男”

森保一監督は誰を選ぶのだろうか ボランチは遠藤が、リスフラン靭帯の負傷から驚異的な回復を見せて、地元メディアではメンバー発表翌日のプレミアリーグで、ベンチ入りの可能性も伝えられる。森保監督が26人のメンバーに選ぶとすれば、ある種の見切り発車となるが、佐野海舟(マインツ)、鎌田大地(クリスタル・パレス)、田中碧(リーズ)の3人は固いと見られるボランチの人選にも影響を与えそうだ。普通に行けば藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)も有力だが、ここ数試合はサイドやシャドーでも起用されていることが、選考面でプラスとマイナス、どちらに働くのか。もう一人、しばらく招集が無い守田英正(スポルティング)の評価も気になるが、鎌田が手薄になったシャドーに上がるのか、そのままボランチがメインとなるのかでも変わってくる。   ウイングバックとシャドーは両方のポジションを兼ねる選手が多く、分けては考えにくい。右は堂安律(フランクフルト)と伊東純也(ゲンク)、より守備的な役割も求めるなら菅原由勢(ブレーメン)となるが、伊東はシャドーの起用が増えている。三笘が外れるか、少なくとも大会の前半戦に出られないとなれば、久保建英(レアル・ソシエダ)と並んで左シャドーのスタメンに抜擢される可能性もあるだろう。左も中村敬斗(スタッド・ランス)も、三笘や鈴木唯の状況によっては再び左シャドーがメインになることもありうる。   ただ、中村がシャドーに回ると左ウイングバックは経験ある常連メンバーが前田大然(セルティック)しかいない。前田も中村ほど、このポジションで攻守両面にフィットしているとは言えず、19歳の佐藤龍之介(FC東京)か佐野航大(NECナイメヘン)が選ばれたとしても、いきなりスタメンに抜擢するのはそれなりのチャレンジだろう。筆者が推したいのは鈴木淳の左ウイングバックだ。これまでも終盤のクロージングなどでテストされたが、ボール支配力の高いオランダとの初戦で、右ウイングのドニエル・マレンや攻撃的な大型サイドバックのデンゼル・ダンフリースを抑えるには格好のチョイスとも言える。   三笘を欠く場合に左ウイングバックとシャドーの両ポジションをハイレベルにカバーできる選手として、相馬勇紀(FC町田ゼルビア)の名前も浮かぶが、やはりACLエリートのファイナルから帰ってきて、リーグ戦の欠場が続いているというのは選考に少なからずマイナスだろう。長友佑都(FC東京)が選ばれる場合は左サイドをメインに、それこそ相手のサイドアタッカー封じなどの役割が与えられるかもしれないが、シンプルに戦力として評価するなら、複数ポジションを高強度でこなせる森下龍矢(ブラックバーン)あたりの抜擢もありうる。   FWはエースの上田綺世(フェイエノールト)と現在ウイングバックがメインの前田を除くと、確定的と言える選手は一人もいない状況だ。3月に初招集されて、デビュー戦でアシストを記録した塩貝健人(ヴォルフスブルク)も、その後のリーグ戦で出番が少なく、FWというポジションを考えても選出に太鼓判は押しにくい。小川航基(NECナイメヘン)と町野修斗(ボルシアMG)もしかりだが、町野の場合は1トップ、2トップ、シャドーの三役で計算が立ちやすく、ベルギーリーグで結果を残し続ける後藤啓介(シント=トロイデン)と共に、26人の枠からは外しにくいと見ている。   その上で、サプライズ的な招集があるとすれば、やはりクラブでしっかり出番を得て、結果を残している選手になると想定している。大橋祐紀(ブラックバーン)は森保監督も高く評価するチャンピオンシップ(イングランド2部に相当)で二桁得点を記録しており、5月2日のレスター・シティ戦もフル出場するなど、フィジカル的にも長い時間のプレーが計算できる。裏抜けを得意とするだけでなく、ボックス内の勝負強さもあり、26人目のラストピースとしてはピッタリだ。あとはメンバー選考のサプライズではないが、やはり爆発的なスピードと守備強度を前田の前線起用というのが、対戦相手からしたら非常に嫌だろう。【写真:徳原隆元】
森保一監督は誰を選ぶのだろうか ボランチは遠藤が、リスフラン靭帯の負傷から驚異的な回復を見せて、地元メディアではメンバー発表翌日のプレミアリーグで、ベンチ入りの可能性も伝えられる。森保監督が26人のメンバーに選ぶとすれば、ある種の見切り発車となるが、佐野海舟(マインツ)、鎌田大地(クリスタル・パレス)、田中碧(リーズ)の3人は固いと見られるボランチの人選にも影響を与えそうだ。普通に行けば藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)も有力だが、ここ数試合はサイドやシャドーでも起用されていることが、選考面でプラスとマイナス、どちらに働くのか。もう一人、しばらく招集が無い守田英正(スポルティング)の評価も気になるが、鎌田が手薄になったシャドーに上がるのか、そのままボランチがメインとなるのかでも変わってくる。  ウイングバックとシャドーは両方のポジションを兼ねる選手が多く、分けては考えにくい。右は堂安律(フランクフルト)と伊東純也(ゲンク)、より守備的な役割も求めるなら菅原由勢(ブレーメン)となるが、伊東はシャドーの起用が増えている。三笘が外れるか、少なくとも大会の前半戦に出られないとなれば、久保建英(レアル・ソシエダ)と並んで左シャドーのスタメンに抜擢される可能性もあるだろう。左も中村敬斗(スタッド・ランス)も、三笘や鈴木唯の状況によっては再び左シャドーがメインになることもありうる。  ただ、中村がシャドーに回ると左ウイングバックは経験ある常連メンバーが前田大然(セルティック)しかいない。前田も中村ほど、このポジションで攻守両面にフィットしているとは言えず、19歳の佐藤龍之介(FC東京)か佐野航大(NECナイメヘン)が選ばれたとしても、いきなりスタメンに抜擢するのはそれなりのチャレンジだろう。筆者が推したいのは鈴木淳の左ウイングバックだ。これまでも終盤のクロージングなどでテストされたが、ボール支配力の高いオランダとの初戦で、右ウイングのドニエル・マレンや攻撃的な大型サイドバックのデンゼル・ダンフリースを抑えるには格好のチョイスとも言える。  三笘を欠く場合に左ウイングバックとシャドーの両ポジションをハイレベルにカバーできる選手として、相馬勇紀(FC町田ゼルビア)の名前も浮かぶが、やはりACLエリートのファイナルから帰ってきて、リーグ戦の欠場が続いているというのは選考に少なからずマイナスだろう。長友佑都(FC東京)が選ばれる場合は左サイドをメインに、それこそ相手のサイドアタッカー封じなどの役割が与えられるかもしれないが、シンプルに戦力として評価するなら、複数ポジションを高強度でこなせる森下龍矢(ブラックバーン)あたりの抜擢もありうる。  FWはエースの上田綺世(フェイエノールト)と現在ウイングバックがメインの前田を除くと、確定的と言える選手は一人もいない状況だ。3月に初招集されて、デビュー戦でアシストを記録した塩貝健人(ヴォルフスブルク)も、その後のリーグ戦で出番が少なく、FWというポジションを考えても選出に太鼓判は押しにくい。小川航基(NECナイメヘン)と町野修斗(ボルシアMG)もしかりだが、町野の場合は1トップ、2トップ、シャドーの三役で計算が立ちやすく、ベルギーリーグで結果を残し続ける後藤啓介(シント=トロイデン)と共に、26人の枠からは外しにくいと見ている。  その上で、サプライズ的な招集があるとすれば、やはりクラブでしっかり出番を得て、結果を残している選手になると想定している。大橋祐紀(ブラックバーン)は森保監督も高く評価するチャンピオンシップ(イングランド2部に相当)で二桁得点を記録しており、5月2日のレスター・シティ戦もフル出場するなど、フィジカル的にも長い時間のプレーが計算できる。裏抜けを得意とするだけでなく、ボックス内の勝負強さもあり、26人目のラストピースとしてはピッタリだ。あとはメンバー選考のサプライズではないが、やはり爆発的なスピードと守備強度を前田の前線起用というのが、対戦相手からしたら非常に嫌だろう。【写真:徳原隆元】

日本代表のW杯メンバーは5月15日に発表される

 日本代表は5月15日に、W杯に臨む26人のメンバー発表を予定している。最大55人までの予備登録メンバーリスト提出は締め切られているが、長く離脱していた冨安健洋(アヤックス)はもちろん、南野拓実(モナコ)、遠藤航(リバプール)、さらにイギリス遠征でアピールが目立った鈴木唯人(フライブルク)、ついには三笘薫(ブライトン)まで負傷してしまった。主力の怪我人が多数出ていることもあり、予想をさらに難しくしている。そうした情報も踏まえて、ラストピースになりうる選手が誰なのか、ポジションごとに整理した。

【PR】ABEMA de DAZN、2/6開幕『明治安田Jリーグ百年構想リーグ』全試合生配信!毎節厳選6試合は無料!

 GKはイギリス遠征の2試合ともゴールを守った鈴木彩艶(パルマ)を筆頭に早川友基(鹿島アントラーズ)、大迫敬介(サンフレッチェ広島)という3人の構成はほぼ揺るがないだろう。もちろん、昨年末に招集された小久保玲央ブライアン(シント=トロイデン)や野澤大志ブランドン(アントワープ)と言った欧州で成長する猛者もいる。だが序列がほぼはっきりしている中で、第二、第三GKはいかにハイレベルな練習のルーティーンを維持して、守護神をバックアップできるかが大事になると考えれば、何かアクシデントが無い限り覆りにくい。

 ただ、これまでの取材を通じて下田崇GKコーチは最終的に、W杯の経験があるベテランを招集する可能性を示唆しており、その可能性は全く無ないとは言えない。前回のベスト16を支えた守護神である権田修一(ヴィッセル神戸)は代表歴もある前川黛也と競争を繰り広げている。川島永嗣(ジュビロ磐田)も健在だが、シンプルにW杯経験者で、現在最もパフォーマンスが良いのはシュミット・ダニエル(名古屋グランパス)だ。ベンチでの振る舞いも心得ており、頼もしい存在にはなるだろう。

 DFはイングランド戦の無失点勝利を支えた渡辺剛(フェイエノールト)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、伊藤洋輝(バイエルン)の3人はほぼ当確で、そこにここ1年で重要戦力に定着した鈴木淳之介(コペンハーゲン)、怪我から復帰した冨安、3バックのどこでもこなせる瀬古歩夢(ル・アーヴル)が入るというのがスタンダードだろう。ただ、空中戦の高さや競り合いの強さでスペシャルとまで言える選手がおらず、攻守のセットプレーや終盤のパワープレー対策というところで心許なさがある。

 そこで浮上するのは3月のイギリス遠征を怪我で辞退した安藤智哉(ザンクトパウリ)とJリーグ王者で圧倒的な存在感を見せる植田直通(鹿島アントラーズ)の2人だ。安藤は代表シリーズ後すぐに復帰し、リーグ戦でフル稼働している。チームは降格危機にあるが、安藤のコンディションは良好のようだ。一方で、昨年のE-1メンバーでもある植田は2018年のロシアW杯を経験しており、鹿島でも数々の修羅場を潜ってきた勝負強さは頼りになる。 Jリーグの所属選手が減っている状況で、植田の選出は明るいニュースにもなりそうだ。

上田綺世以外、確定的な選手がいないFW陣

 ボランチは遠藤が、リスフラン靭帯の負傷から驚異的な回復を見せて、地元メディアではメンバー発表翌日のプレミアリーグで、ベンチ入りの可能性も伝えられる。森保監督が26人のメンバーに選ぶとすれば、ある種の見切り発車となるが、佐野海舟(マインツ)、鎌田大地(クリスタル・パレス)、田中碧(リーズ)の3人は固いと見られるボランチの人選にも影響を与えそうだ。普通に行けば藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)も有力だが、ここ数試合はサイドやシャドーでも起用されていることが、選考面でプラスとマイナス、どちらに働くのか。もう一人、しばらく招集が無い守田英正(スポルティング)の評価も気になるが、鎌田が手薄になったシャドーに上がるのか、そのままボランチがメインとなるのかでも変わってくる。

 ウイングバックとシャドーは両方のポジションを兼ねる選手が多く、分けては考えにくい。右は堂安律(フランクフルト)と伊東純也(ゲンク)、より守備的な役割も求めるなら菅原由勢(ブレーメン)となるが、伊東はシャドーの起用が増えている。三笘が外れるか、少なくとも大会の前半戦に出られないとなれば、久保建英(レアル・ソシエダ)と並んで左シャドーのスタメンに抜擢される可能性もあるだろう。左も中村敬斗(スタッド・ランス)も、三笘や鈴木唯の状況によっては再び左シャドーがメインになることもありうる。

 ただ、中村がシャドーに回ると左ウイングバックは経験ある常連メンバーが前田大然(セルティック)しかいない。前田も中村ほど、このポジションで攻守両面にフィットしているとは言えず、19歳の佐藤龍之介(FC東京)か佐野航大(NECナイメヘン)が選ばれたとしても、いきなりスタメンに抜擢するのはそれなりのチャレンジだろう。筆者が推したいのは鈴木淳の左ウイングバックだ。これまでも終盤のクロージングなどでテストされたが、ボール支配力の高いオランダとの初戦で、右ウイングのドニエル・マレンや攻撃的な大型サイドバックのデンゼル・ダンフリースを抑えるには格好のチョイスとも言える。

 三笘を欠く場合に左ウイングバックとシャドーの両ポジションをハイレベルにカバーできる選手として、相馬勇紀(FC町田ゼルビア)の名前も浮かぶが、やはりACLエリートのファイナルから帰ってきて、リーグ戦の欠場が続いているというのは選考に少なからずマイナスだろう。長友佑都(FC東京)が選ばれる場合は左サイドをメインに、それこそ相手のサイドアタッカー封じなどの役割が与えられるかもしれないが、シンプルに戦力として評価するなら、複数ポジションを高強度でこなせる森下龍矢(ブラックバーン)あたりの抜擢もありうる。

 FWはエースの上田綺世(フェイエノールト)と現在ウイングバックがメインの前田を除くと、確定的と言える選手は一人もいない状況だ。3月に初招集されて、デビュー戦でアシストを記録した塩貝健人(ヴォルフスブルク)も、その後のリーグ戦で出番が少なく、FWというポジションを考えても選出に太鼓判は押しにくい。小川航基(NECナイメヘン)と町野修斗(ボルシアMG)もしかりだが、町野の場合は1トップ、2トップ、シャドーの三役で計算が立ちやすく、ベルギーリーグで結果を残し続ける後藤啓介(シント=トロイデン)と共に、26人の枠からは外しにくいと見ている。

 その上で、サプライズ的な招集があるとすれば、やはりクラブでしっかり出番を得て、結果を残している選手になると想定している。大橋祐紀(ブラックバーン)は森保監督も高く評価するチャンピオンシップ(イングランド2部に相当)で二桁得点を記録しており、5月2日のレスター・シティ戦もフル出場するなど、フィジカル的にも長い時間のプレーが計算できる。裏抜けを得意とするだけでなく、ボックス内の勝負強さもあり、26人目のラストピースとしてはピッタリだ。あとはメンバー選考のサプライズではないが、やはり爆発的なスピードと守備強度を前田の前線起用というのが、対戦相手からしたら非常に嫌だろう。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



page 1/1

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング