“ダークホース”から主役へ 攻守で新星が台頭…歴代最多出場MFは集大成へ|スイス

ムラト・ヤキン監督が率いるスイス代表、ジャカは4度目の大舞台
ムラト・ヤキン監督が率いるスイスはコソボ、スロベニア、スウェーデンと争った欧州予選を4勝2分の無敗で勝ち抜き、6大会連続13回目となる出場を決めた。いつの時代も派手さこそないが、堅実な結果を残す侮れないチームだ。W杯は直近3大会連続でベスト16まで勝ち進んでいる。
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安定した強さはあるが、それと同時にトーナメントで勝ち切れていない印象があるのもまた事実だ。伝統的に堅い守備には定評がある一方で、攻撃の爆発力に欠ける印象も否めない。2006年のドイツW杯では2勝1分でグループリーグを突破した後に決勝トーナメント1回戦でウクライナにPKで敗れ、W杯史上初となる無失点で敗退という珍記録を残した。また、2016年の欧州選手権では最終的にPK戦でポーランドに敗れてベスト16敗退となったが、この時もグループリーグから4戦無敗で敗退。大崩れはしないが、16強の壁を越えるためには攻撃陣の奮起はマストだろう。
キーマンは同国の歴代最多144キャップを誇るキャプテンのMFグラニト・ジャカ(サンダーランド)だ。中盤でパスを受け、正確な左足からの配球で試合の流れをコントロールする司令塔で、守備においても必要不可欠なまさにチームの心臓。予選では難敵スウェーデンとの2試合でいずれもPKから決勝点をマークするなど、強靭なメンタリティーを持つ誰よりも頼りになる存在だ。クラブでも好調を維持する33歳はキャリアの集大成ともいえる4度目のW杯に並々ならぬ思いをもって臨むはずだ。
名手GKヤン・ゾマー(インテル)が代表を引退し、守護神の座はドイツで経験値を積むGKグレゴル・コーベル(ドルトムント)へと引き継がれた。最終ラインではDFマヌエル・アカンジ(インテル)、DFリカルド・ロドリゲス(ベティス)、DFシルバン・ヴィドマー(マインツ)など経験豊富な選手たちが欧州予選6試合でわずか2失点の堅牢な守りを築く。単調な揺さぶりでは、そう簡単に崩すことはできないだろう。
過去4度のW杯でスイスの攻撃陣を支えてきたMFジェルダン・シャキリ(バーゼル)も2024年に代表を引退。アタッカーの陣容にはぽっかりと大きな穴が空いたが、20歳のMFジョアン・マンザンビ(フライブルク)という新星が台頭してきている。予選でチームトップの4得点を挙げたFWブリール・エンボロ(レンヌ)には得点源としての期待が懸かる。サイドバックとウイングが絡むサイドからの崩しで、エースにできるだけ多くのシュートチャンスを供給したい。
ブラジルやフランスといった本命に次ぐ2番手のポジションを確保してきた過去大会とは異なり、グループをリードする立場となりそうな今大会。地の利を持つカナダとの対戦が第3戦に控える日程なだけに、最初の2試合できっちりと勝ち点6を積み上げ、トーナメントに向けて余力を残せれば理想的な展開といえるだろう。













