7連敗の浦和、試合後に“意見の相違” 定まらぬ軸「蹴るだけだと…」「シンプルに蹴って」

スコルジャ監督「前線の選手が背後に抜ける判断をしてくれましたが…」
浦和レッズは4月25日のJ1百年構想リーグ第12節で横浜F・マリノスに2-3で競り負けた。約1か月半にわたり勝利から見放されてPK負け2つを含む“7連敗”となったなか、ボール保持と背後狙いの相反する要素が改善点として同時に指摘される難しい状態にある。
浦和は開幕5試合で勝ち点10と悪くないスタートを切ったが、3月14日の第6節東京ヴェルディ戦からの7試合で積み上げた勝ち点はわずか2ポイントで苦しい時期にある。一方で3連敗中の横浜FMを迎え撃ったゲームは、双方とも結果が出ずに勝利を渇望していることがプレーに出て落ち着かない展開になった。そのなかで浦和は前半21分に先制を許したが、7分後にはDF石原広教のクロスからMF金子拓郎が頭で合わせて追いついた。
ハーフタイム明けにはシステム変更で選手の配置も変更して臨み、立て続けに決定機を得るも勝ち越し点を奪えず。その間にセットプレーの二次攻撃とカウンターで2失点し、終了間際にオウンゴールで1点を返すも及ばなかった。
試合後のマチェイ・スコルジャ監督は「体力的なマネジメントをする意味で、本日はより長くボールをキープしようという狙いもありました」と話す。一方で「前線の選手が背後に抜ける判断をしてくれましたが、それを使う判断が足りませんでした。もっと勇気を持って使うことが必要です」とも話した。
単純に考えれば、相手の最終ライン背後は最もゴールに直結する位置であり、そこに走った選手へのパスが簡単に通るようならサッカーはもっと多くの点数が入る競技として認知されるだろう。ボールを長くキープすることと背後を狙うボールを多く供給することは、なかなか両立が難しい。その両面からストレスが掛かるのが主にボランチの選手たちで、ボールが背後に蹴られればそれに合わせて押し上げ、セカンドボールの回収を求められる。一方で、背後狙いのボールはマイボールが途切れやすく、そのまま前線のプレスに連動することも求められる。
MF安居海渡は「全部、散らして、散らしてだけだと、うまくいかない。共通の意識がないと、全部、蹴るだけとなってしまう。ボールが握れていないから相手の時間が多くなって失点するのは、ずっと同じような状況なので、それは変えないといけない。ただ自分たちが焦って前に早くっていう場面が増えたと思う」として、「勝ってないから、点を取りに行きたくてそうなる気持ちも分かるんですけど、落ち着かないと。試合の展開をちゃんと見てやらないといけない」と、試合を振り返っている。
一方で、背後へのランニングを繰り返す側としては、ボールが出て来なければストレスにつながる。FW肥田野蓮治は「もうちょっとシンプルに前に蹴ってほしい。ランニングしたときに合わなかったシーンがあったので、もっと要求しなければいけないと思います。練習のなかでも自分と(オナイウ)阿道くんがランニングしたときに使おうという話は出ているんですけど、試合になるとうまくいかないシーンが多いと感じる」と話す。このような意見の違いはどんなチームにも存在するだろうが、結果が出ないことからも軸が定まっていかない現状がある。
もう一つの要素を挙げるなら、体力的な厳しさに覚悟が必要なサッカーを展開しながらスコルジャ監督による選手交代は、後半27分の2枚替えとタイムアップ目前の後半44分に追加の2枚替えだった。ボールを持つ場合の質や共通理解、往復の激しい展開を許容するときの体力的な問題へのアプローチ、そして両ゴール前での精度、判断、集中力。それぞれの課題に対する解決策はなかなか噛み合わないままシーズンが進んでいる。迷路に入り込んでしまっているかのような浦和は、何を軸にこの状況を打破していくかが問われている。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)






















