イタリアがW杯の代替出場を拒否? イランは依然不透明も…現地否定的「私なら気分を害する」

W杯欧州予選プレーオフの決勝で敗退したイタリア代表【写真:AP/アフロ】
W杯欧州予選プレーオフの決勝で敗退したイタリア代表【写真:AP/アフロ】

イタリアのスポーツ大臣「出場権はピッチで勝ち取るもの」

 イラン情勢の悪化により北中米共催ワールドカップ(W杯)への参加が危ぶまれる中、米政府高官が自身のルーツであり出場権を持たない中でFIFAランキングが最上位のイタリアが代替出場する希望を述べたことが明らかになった。スポーツ専門局「ESPN」では、イタリア側の反応が「出場権はピッチで勝ち取るもの」という否定的なものだったことも報じている。

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 イランはアジア予選を勝ち抜いて本大会への出場権を確保しているものの、アメリカも当事国になっているイラン情勢が悪化。国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長はイランが予定通り参加すると強調しているが、同局ではマルコ・ルビオ米国務長官による「イランの問題は選手たちではなく、彼らが連れてこようとする他の人々にあるだろう。チーム関係者については、立ち入りを許可できないかもしれない」という、ジャーナリストやチーム関係者に偽装して入国を試みるイラン革命防衛隊の関係者を警戒したコメントを報じている。

 そうした中で米政府高官のパオロ・ザンポッリ氏はフィナンシャル・タイムズ紙に対し、過去に4度の優勝経験を持つイタリアが代替出場国となる案をドナルド・トランプ米大統領とインファンティーノ会長に提示したことを認めた。そのうえでAP通信に対しては「私の願いは、イタリア国民とアメリカ在住のイタリア国民のためのものだった」と、自身のルーツでもあるイタリアの出場を熱望したことも認めている。

 しかし、これを受けたイタリアの反応は否定的なものだった。イタリアのスポーツ大臣アンドレア・アボディ氏は衛星放送「スカイ・スポーツ」に対して「出場権はピッチで勝ち取るもの」とコメント。イタリアオリンピック委員会のルチアーノ・ブォンフィリオ氏も「私なら気分を害するだろう」として「W杯に出場するには、それに見合う資格が必要だ」とした。さらにジャンカルロ・ジョルジェッティ財務相はこの考えを「恥ずべきことだ」と非難してもいる。

 同局によるとザンポッリ氏は過去、トランプ大統領にメラニア現夫人を紹介した人物であり、長年にわたりトランプファミリーとの関係が深い。インファンティーノ会長のことも「サッカーの王様」と称してSNSへ頻繁に投稿しているという。トランプ大統領は昨年、ザンポッリ氏を国際パートナーシップ担当特使に任命した。

 ESPNによるとホワイトハウスはコメント要請に応じず、国土安全保障省傘下のW杯本部もコメントを控え、FIFAもコメントを拒否したという。

 米国も当事国になっているイラン情勢について、当初良好な関係だったイタリアのジョルジャ・メローニ首相はトランプ政権への批判を強めている。イタリアへの配慮とも取れる動きにはこうした国際情勢の影響も指摘されるが、イタリア人のサッカーに対するプライドを傷つけた面も見え隠れしている。

 同局では「もしイランが出場を辞退した場合、理論上は予選を通過できなかったアジア勢の中でランキングが最も高いアラブ首長国連邦(UAE)が代替出場国となるはずだ」とした一方で「FIFAはW杯の大会規則に、撤退したチームは『別のサッカー協会』と交代させることを決定できると記したが、交代先が同じ大陸連盟からでなければならないと明記していない」と指摘している。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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