黒田監督も名指しで称賛「すごく勇敢」 驚異の8/17も…「それは高望みしすぎです」

谷晃生が圧巻セーブでPK戦勝利を呼び込んだ
驚異的なPKストップ率だ。FC町田ゼルビアは4月5日、J1百年構想リーグ第9節でFC東京と対戦した。90分を0-0で終えた後、PK戦を4−2で制して勝ち点2を上積み。このPK戦で町田のGK谷晃生は、DFアレクサンダー・ショルツとMF高宇洋のPKをストップして、PK戦4人目で試合に決着をつけた。
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今シーズン、第2節の水戸ホーリーホック戦(2−2)を皮切りに、3節の東京ヴェルディ戦(2−2)、5節延期分の川崎フロンターレ戦(1−1)と、PKになった試合は4試合目。谷はこれまで17本中8本のシュートを止める驚異のPKストップを見せているが、試合後のミックスゾーンでは「PKは苦手なんで」と苦笑いした。
試合後の会見で黒田剛監督は、PK戦時の谷について「外から見ていますが、谷晃生の立ち姿がすごく勇敢に見えるし、そういう雰囲気を醸し出している時点で(相手の)キッカーもやりづらいと思います。その時点で勝負勘が冴えてきていると思います。日頃のPK練習から自信を持っています」と、絶大な信頼を口にした。
PK戦で勝利するたび、ミックスゾーンでPKについての質問を受ける谷。この日も、PKストップへの手応えを感じているのではないかと問われたが、「全然ないですね。たまたま止められている。止められたらいいなくらいです」と、あくまで冷静に語った。
さらに、「蹴る人によっても、チームによっても(PK戦は)全然変わるので。(つかんだものは)全然ないですよ。PKは得意ではないですが、積み重ねが少しずつ結果として実ってきたのは良かったかなと思います」と続け、謙虚な姿勢を崩さなかった。
17本中8本を止めているというデータを伝えられても、「全部止められたら一番良いですけどね。次、止められなかったら意味がないんで。できれば、あまりPKはやりたくない」と言い切る。谷にとって理想は、PK戦にもつれ込むことなく、90分で勝利をつかむことだった。
引き分けの場合にPK戦が行われるJ1百年構想リーグは、まだ前半戦を終えたばかり。今後もPK戦が続くことを考えれば、手の内を明かしたくない思いもあるだろうし、毎回同じような質問を受ければ、「僕もそんなに(PKのことを)考えているわけじゃないので」と語る谷が答えに窮するのも無理はない。
試合後のミックスゾーンでの対応は悩みの種となっているかもしれないが、この百年構想リーグでPK戦が導入されていること自体には前向きだ。「よりGKがフォーカスされることが多くなったと思いますし、見ている方々も、僕が見る側だったら(90分が)引き分けでPKだったら面白いのかなと思います。GKとしては、やり甲斐がありつつも、やりたくないなと思うところでもありますね」と語った。
これだけPKへの強さを見せていれば、2010年の南アフリカ大会、2022年のカタールW杯と、過去に準々決勝で2度PK負けを喫している日本代表に、PKのスペシャリストとして招集される可能性も浮かぶ。実戦はもちろん、練習においても、PKストッパーに止められなかったという経験が、チームメイトに自信をもたらすかもしれないからだ。
「GKは、よく経験(が大事)と言われますが、そういうのは少しずつ積み重ねていって。PK戦も少しずつ積み重ねていくことで、よりこの先に何か良いことがあるかもしれない。こういうのも一つずつ、大事にしていければ良いと思います」と、PK戦で今季4勝目をチームにもたらした守護神は語った。2か月後の日本代表メンバー発表を見据えた発言のようにも受け取れたが、その指摘には「それは高望みしすぎです」と笑って応じた。















