英記者が絶賛した2人「素晴らしかった」 日本代表勝利の鍵…イングランド撃破の理由

マイケル・チャーチ氏が総括、歴史的勝利とその先にある現実
日本代表(FIFAランク19位)現地時間3月31日、ウェンブリー・スタジアムでイングランド代表(同4位)と対戦し、1-0で勝利した。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が、この試合を総括した。
【PR】ABEMA de DAZN、2/6開幕『明治安田Jリーグ百年構想リーグ』全試合生配信!毎節厳選6試合は無料!
◇ ◇ ◇
ブラジル、ドイツ、スペイン。そこに今、イングランドが加わった。森保一率いる日本代表によってなぎ倒された、ワールドカップ優勝経験国たちだ。実に見事と言うほかない。
たしかに、これは親善試合に過ぎない。しかし、森保ジャパンがこの4年間で築き上げてきた実績は、世界のどの国にも引けを取らないほど強力だ。アメリカで開催される本大会に「優勝候補」の一角として乗り込むという監督の目標は、決して夢物語ではなく、今回の結果がそれを証明している。
日本は自信を持って、アメリカ、メキシコ、カナダ(の共催地)へ向かうことができるだろう。イングランドを破ったこと、しかもそれを聖地ウェンブリーで成し遂げたことは、アジアの国が記録した史上最高の結果の一つだ。
浮足立つことへの警戒。ただし、強調しておくべきは、これが公式戦ではなかったという点だ。失うものは何もなく、両チームとも主力数人を欠いていた。それでも、ワールドカップまで残り2か月あまりという時期に、心理面においてこの勝利とパフォーマンスが持つ意味は大きい。
これで日本はブラジル、ガーナ、ボリビア、スコットランド、そしてイングランドを相手に5連勝を飾った。今、重要なのは、この結果から生じる周囲の熱狂(ハイプ)に選手たちが飲み込まれないことだ。
森保監督と選手たちが過去の教訓、特に惨敗に終わった2014年ブラジル大会の教訓を学んでいることを願う。あのときは、1年前のコンフェデレーションズカップでの期待感から周囲の熱狂が加速しすぎた結果、グループリーグで無残な敗退を喫した。
選手、ファン、メディアは地に足をつける必要がある。こうした親善試合で得られる実利など何もないのだ。夏に最低目標であるベスト8を達成するためには、日本にはまだやるべきことが山積みだ。
規律と個の融合。もちろん、それ以上の結果を期待させる「何か」が、今の代表チームにはある。日本がワールドカップの深部まで勝ち進むためには、イングランド戦で見せたようなクオリティを再現し続けなければならない。
ウェンブリーでの鍵は「規律」と「組織」だった。森保のチームは陣形を崩さず、選手たちは個々および組織としての役割を完璧に近い形で遂行した。運動量も非の打ち所がなかった。
佐野海舟と鎌田大地のセントラルミッドフィールドの軸は素晴らしかった。試合をコントロールし、献身的に走り回りながら、カウンターの脅威も持ち合わせていた。決勝点の起点となったのは、中央での鎌田と三笘薫の素早いワンツーだった。
先発メンバー全員がトップクラスのプレーを見せ、終盤に投入された交代選手たちも同様だった。このチームは、自分たち自身と森保監督の手法を心から信じている。
もし日本が冷静さを保ち、規律を守り、自分たちの強みを発揮し続けることができれば、この夏、何が起きても不思議ではない

マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

















