相手主将も本気で脱帽「見ていて素晴らしい」 2年半ぶりの欧州勢…森保Jが問われる真の“実力”

スコットランド代表のアンドリュー・ロバートソン【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
スコットランド代表のアンドリュー・ロバートソン【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

今回の遠征ではスコットランドとイングランドと対戦

 日本代表は現地時間3月28日、グラスゴーのハムデンパークでスコットランド代表と対戦する。2023年9月にドイツ、トルコと戦った欧州遠征以来、約2年半ぶりの欧州勢との一戦。北中米ワールドカップに向けて、森保ジャパンの真価が問われる。(取材・文=林遼平)

【PR】ABEMA de DAZN、2/6開幕『明治安田Jリーグ百年構想リーグ』全試合生配信!毎節厳選6試合は無料!

 ◇   ◇   ◇ 

 トルコ戦以来、約2年半が経った。日本代表が欧州勢と真剣勝負を交わしていない間、欧州のクラブでプレーする選手たちの個の質は着実に上がったと言っていい。5大リーグでプレーする選手が増え、毎週末のようにどこかのチームで結果を残す日本人選手がいる。この2年半で、確かな変化があったのだ。では、チームとして欧州の列強をねじ伏せる力があるのか。スコットランド、イングランドとの連戦は、その答え合わせの場になる。

 かつて欧州遠征といえば胸を借りる色合いが強かったことを思えば、日本の立ち位置は変わったと言える。それは、スコット・マクトミネイやビリー・ギルモア、ジョン・マッギンら欧州トップリーグで活躍するタレントを擁するスコットランドの主将であり、長らくリバプールでプレーするアンドリュー・ロバートソンの言葉を聞いても理解できる。今回の試合を前にした会見で、日本を「非常にクオリティが高く、真にエネルギッシュなチーム。お互いのためにあれほどハードワークできるのは、見ていて素晴らしい」と評した。

 もちろん、リップサービスの可能性も捨てきれないが、1998年のフランス大会以来、28年ぶりのW杯出場を決めたスコットランドとしては、明らかにレベルの高い相手と見ていても不思議ではない。その評価が本物かどうかは、ピッチの上で確かめるしかないだろう。

 もっとも、選手たち自体は落ち着いている。伊東純也は「ヨーロッパでプレーしている選手が多いので、ある意味いつもやっているような相手とやるイメージでいい」と語り、上田綺世も「アジアでプレーするよりも世界基準に近い相手にぶつかるチャンスで言うと、素晴らしい2試合になると思う」と前向きな姿勢を崩さない。それも当然で、普段から同じような相手とピッチで戦っているからに他ならない。欧州組が主体となった今の日本代表にとって、この2連戦は未知の挑戦ではなく、日常の延長線上にある真剣勝負なのだ。

 森保監督が会見で提示した言葉がある。「W杯基準のハイインテンシティ」だ。アジアの戦いでは引いた相手を崩す作業に終始することが多かったが、欧州の強国が刻むテンポと強度の中で、これまで積み上げてきたものがどこまで通用するのかはポイントになる。

「スコットランドは攻撃も守備もダイナミックに戦えるチーム。そこでどれだけのクオリティを発揮できるかで、自分たちの現在地がわかると思う」(森保監督)

 加えて、相手のホームで試合ができることもプラスだ。W杯出場を決めたスコットランドは、その喜びをサポーターと分かち合う初めての試合とあって、勝利への気持ちは強いだろう。大アウェイの中、コンディション的にも万全の状態でくることが予想される相手に対して、W杯を想定した上で対戦できるのはまたとない機会である。南米やアフリカ、アジアとは異なるフィジカル力、スピード、強度を持った相手に何ができるかは、今後のW杯に向けたいい収穫と課題を提供してくれるはずだ。

 交代枠11人というレギュレーションは、この2試合を実質的な総力戦にする。ただ、この遠征の本質はメンバー争いだけではない。2年半のアジアでの戦いを経て積み上げてきたものが、欧州の強度の中で本当に通用するのか。その問いに対する答えが、聖地ハムデン・パークのピッチで出る。

(林 遼平 / Ryohei Hayashi)



page 1/1

林 遼平

はやし・りょうへい/1987年、埼玉県生まれ。東日本大震災を機に「あとで後悔するならやりたいことはやっておこう」と、憧れだったロンドンへ語学留学。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることになった。帰国後、サッカー専門新聞『EL GOLAZO』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして『Number Web』や『GOAL』などに寄稿している。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング