女子サッカーに7万人「びっくりした」 優勝もTV中継なし…技術委員長が指摘「精進しないといけない」

アジア杯優勝カップを掲げるニルス・ニールセン監督(右)と佐々木則夫女子委員長【写真:轡田哲朗】
アジア杯優勝カップを掲げるニルス・ニールセン監督(右)と佐々木則夫女子委員長【写真:轡田哲朗】

アジア杯優勝を受けて記者会見を実施

 なでしこジャパン(日本女子代表)のニルス・ニールセン監督と日本サッカー協会(JFA)の佐々木則夫女子委員長は、3月23日に東京都内で女子アジアカップ優勝を受けて記者会見を実施した。決勝戦が開催国オーストラリアを相手に7万人を超える大観衆の中で行われたことを受け、佐々木委員長は「ヒントを得て日本の女子サッカー界を盛り上げる方向に精進しないといけない」と話した。

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 今大会はオーストラリアで開催され、日本はグループリーグをパース、準々決勝以降をシドニーで戦った。南半球で真夏の大会となった中、西芳照シェフも帯同するなど日本チームもピッチ外の環境を整えて臨んだが、ニールセン監督は「1か月、素晴らしい大会を過ごしました。ホスト国であるオーストラリアに、非常に素晴らしい大会を運営してもらったことに感謝を示したいと思います」と感謝の言葉を残した。

 クローズアップされるのは、開催国オーストラリアの女子サッカーに対する盛り上がりだろう。決勝の日本とオーストラリアの試合は7万4397人を集めたが、準決勝のオーストラリアと中国の対戦も3万5170人の観衆の中で行われた。日本と韓国の準決勝はアジアサッカー連盟(AFC)から正式な観客数がリリースされていないが、開催国が登場しない準々決勝の日本とフィリピンの試合も1万3321人を集めた。

 佐々木委員長は「前回の女子W杯が開催されたオーストラリアやニュージーランドで、多くのファンがそのころから大集結して母国を応援していた。他国の試合を観戦する文化もできていたことは、すごくびっくりした。今回のアジアカップでも、あれだけの女子サッカーへの視線や応援には驚くばかり」と話している。

 今大会は日本でTV中継がなかったという指摘も受け、ニールセン監督は「最善を尽くして魅力あるものを届けたいと思うが、ヨーロッパと比べると日本は他のスポーツも人気で競争があると思う。もう少し注目してもらえれば、自分たちも良いプレーをして価値を上げるので後悔はしないと思う。より注目を高めるために質を上げないといけないので、現実を見ながらやりたい」とコメント。そのうえで「オーストラリアと比べてしまえば女子サッカー人気の違いもあるけど、メディアの方とも協力して女子サッカーの魅力を伝えていきたい」と話した。

 現地での視察も踏まえ、佐々木委員長は「では日本はという中では、頑張って色々なアプローチやPRをしながら、国立競技場に数万人が来てくれたこともある。仙台でもそういうことがあったが、まだまだ女子サッカーの文化を大きな思考でやらないといけない。今回を機に、さらに高みを見ながら進行しなければいけないと強く感じた。オーストラリアの関係者とも話をさせていただきながら、ヒントを得て日本の女子サッカー界を盛り上げる方向に精進しないといけない」と、表情に険しさも見せながら話した。

 近年では代表チームだけでなく、欧州を中心にクラブチームの試合でも5万人規模のスタジアムが満員になることが増えてきた。2024年3月に就任した宮本恒靖JFA会長は、女子W杯の招致を目指すことも明らかにしている。現状では2039年大会以降を視野に入れている状態だが、そうしたことの実現のためにも、なでしこジャパンが結果を残していくことと同時に女子サッカーへの注目度を高めることや普及、育成といった活動も同時に行っていくことが求められる。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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