現役大学生がバルサ戦で“異例”デビュー テスト期間にまさか…驚きの12分間「思ったより入れた」

神戸でのデビューを飾った順天堂大の入江羚介【写真:FOOTBALL ZONE編集部 】
神戸でのデビューを飾った順天堂大の入江羚介【写真:FOOTBALL ZONE編集部 】

順天堂大在学中のDF入江羚介がバルサ戦でいきなり“デビュー”

 ヴィッセル神戸は7月27日、ノエビアスタジアム神戸で行われたスペイン1部FCバルセロナとの親善試合で1-3の敗戦を喫した。30周年のチャリティーマッチはスペイン代表FWラミン・ヤマルら主力がプレーし大いに盛り上がりを見せた。この一戦で“異例”のデビューを飾ったのが、順天堂大に在学中で2027年1月の新戦力として加入が内定している20歳のDF入江羚介。大学の試験期間中に招集され、前日にメンバー入りが決定した。「思ったより自分にうまく集中してゲームに入れた」と、自身の歴史に刻んだ12分間を振り返った。

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 出番が回ってきた。後半33分、MF飯野七聖に代わってピッチに立った。25日に特別指定および27年の加入内定が発表されたばかりの大学生。技術が高いレフティーのサイドバックはまさかのバルサ戦で神戸デビューを飾った。

「思ったより集中できて、結果を残すことしか考えていなかったので、相手はすごい選手だと思ったんですけど、自分にうまく集中してゲームに入れました」

 驚きの“招集”だった。前日の練習でメンバー入りを告げられた。「バルサ戦か……」。頭に浮かぶさまざまな感情はシャットアウト。相手の情報を入れず、何をすべきか考えた。

 実は、現在大学では試験期間中。試合終了後、すぐさまバルサと対戦したDFから学生へ戻らなければいけなかった。「勉強もちょっと……ですね(笑)」。チームへは8月上旬に再び合流する予定。入江にとっては「まさか」尽くしの数日間となった。

「フィジカル能力はあると思う。いろんな経験を積んでいる選手を見て吸収して自分を高められたら。神戸を選んだ理由の1つでもあるので」

 東京都出身で、FC東京の下部組織から帝京高校へ進学。順天堂大学に入学し、つかんだプロへの第1歩。「本当にまだスタートラインに立っただけ」。バルサ戦から始まった物語を、経験を糧に紡いでいく。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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