「本当にボールが来た」600勝目をもたらした“阿吽の呼吸” 今季初フル出場の30歳「恥じないように」

後半9分にMF知念慶が決勝点を決めた
鹿島アントラーズは4月25日、J1リーグ第12節で名古屋グランパスを1-0で下し、J1史上最速となる通算600勝を達成した。今季初のフル出場となったMF知念慶が決勝点を挙げた。
前半は劣勢だった鹿島だが、後半開始にMF柴崎岳、FW田川亨介に代えて、MF船橋佑と松村優太を投入。2枚替えで流れを引き寄せると、後半9分に試合が動いた。
左サイドで得たフリーキック(FK)。キッカーのMF荒木遼太郎がゴール前にボールを送ると、ファーサイドで待っていたDF植田直通が頭で折り返し、最後は知念が頭で押し込んで先制した。知念は「その前から直(植田)からファーで俺が折り返すから、折り返しを狙っててという話をしていたので、その通り本当にボールが来て後は押し込むだけでしたけど。取れて良かったです」と“阿吽の呼吸”で生まれたゴールだったことを明かした。
この日が今季初めてのフル出場。ボランチの位置で、体を張りながら相手の攻撃を防いだ。負傷の影響もあり、先発はこの試合が3戦目だった。「徐々にコンディションは上がってきているかなという印象はあります」。怪我人が続出している状況で、知念の状態が上がってきたのは心強い。
1993年の名古屋との開幕戦でハットトリックを決め、チームに歴史的1勝目をもたらしたジーコ氏もスタンドに駆けつけて祝福した。「今まで積み上げてきた鹿島の歴代の選手たちに恥じないように、これからもやらなきゃいけないなと思っています」。601勝目に向けて、すでに気持ちを切り替えていた。
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