日本人トロフィーリフトでなぜ?…映像切り替え問題、英記者が見解「言われないと気づかない」

日本人選手を巡りスポットが当たるトロフィーリフトのカメラ切り替え問題(写真はイメージです)【写真:Getty Images】
日本人選手を巡りスポットが当たるトロフィーリフトのカメラ切り替え問題(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

英国出身ベン・メイブリー氏が考察

 イギリス出身スポーツライターのベン・メイブリー氏が、自身のYouTubeチャンネル上で「日本人選手のトロフィーリフト前に映像が切り替わる問題」に言及。母国のスタンスを踏まえつつ、日本人選手がトロフィーを掲げた際に起きてきた中継映像の問題に切り込んでいる。

 近年、プレミアリーグやリーグカップ(カラバオ・カップ)でタイトルを獲得した日本人選手が、優勝決定後にトロフィーを掲げた瞬間、現地映像が突如、別の視点に切り替わるシーンが度々発生。レスター・シティ時代にプレミア制覇を果たした岡崎慎司、22年のリバプールでリーグ杯制覇を経験した南野拓実がその最たる例だ。

 かつてマンチェスター・ユナイテッドでプレーした元韓国代表MFパク・チソンも同様の扱いを受けた過去があることから、「アジア人軽視」との指摘も挙がる。そんななか、日本のプレミアリーグ中継で長年、解説者として活躍してきたメイブリー氏は「あくまでもイングランドの話になりますけども」と前置きしつつ、この問題に迫った。

 メイブリー氏は、母国イギリス人としての立場から「言われてみないと気づかないこともある」「トロフィーリフトに対する考え方が違う」という2点から考察。「言われてみないと気づかないこともある」については、英国内のフットボール事情で話題が持ち切りとなる環境下から独自の見解を指摘した。

「イギリスで仕事が完結するイギリス人が、海外クラブに行ってその個人選手の活躍を注目するような立場になるようなことがないので、言われるまで海外サポーターがどのような視点でプレミアリーグを楽しんでくれているか気づかないこともあるのかなと思います」

 トロフィーリフトに対する考え方についても「英国内のフットボールばかり見ているイギリス人があまり、トロフィーリフトへのこだわりがないのも現実です。キャプテンのトロフィーリフトさえ見れたらそれ以外、なんでもいい」というスタンスだと主張。こうした点でのギャップが中継映像の問題にも派生している可能性を説いた。

 YouTubeチャンネルでメイブリー氏は、プレミアリーグ側へ直接、問題提起をしたことも明言。「プレミアリーグのトロフィーリフトがある場合は、トロフィーリフト用の映像回線を設けて、各国で使用できるよう2年前に変わった。各国のテレビ局、配信社の都合によって見せたい選手を見せられるようになった」と現地側の対策にも触れている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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