FC東京、東京Vと16年ぶりJ1ダービーで土壇場で追い付く 1人退場も遠藤が意地の2G 

【写真:徳原隆元】
【写真:徳原隆元】

味スタで16年ぶりにJ1での対決が実現

 味の素スタジアムでは東京ヴェルディとFC東京による「東京ダービー」がJ1の舞台で16年ぶりに実現した。4月13日のJ1リーグ第8節で両チームが激突。試合前から両チームゴール裏の激しいライバル心がぶつかりあった一戦は、2-2で痛み分けとなっている。

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 この試合まで1勝3分けと4試合無敗の東京Vに対し、FC東京も前々節の浦和戦(2-1)、前節の鹿島戦(2-0)と国立で2連勝を収めている。互いに味の素スタジアムでの今季初勝利を目指す一戦だった。

 両チームともU-23日本代表に主力選手を送り出している。東京VはMF山田楓喜、対するFC東京はキャプテンのFW荒木遼太郎、MF松木玖生、GK野澤大志ブラインドンの3選手が不在となった。

 どちらも自陣でのリスクを避け、ロングボールを用いながら攻めようとする展開になる。前半11分、FC東京はFW仲川輝人が相手のビルドアップのボールをひっかけて奪い、MF小柏剛にパス。小柏がゴールを狙ったが、素早い切り替えを見せた東京Vがブロックする。同15分にもFC東京は、中盤でボールを奪い、DFバングーナガンデ佳史扶の縦パスがDFに当たってこぼれたボールを拾った仲川がミドルシュートでゴールを狙ったが、GKマテウスにキャッチされる。

 前半20分過ぎから相手陣内でボールを保持する時間を伸ばし始めた東京Vだが、なかなかシュートまでいけない。前半24分にはDF谷口栄斗がミドルシュートでゴールを狙ったが枠を外れた。そうしたなかで前半26分、東京Vはエリア内でMF見木友哉が倒されてPKを獲得。これを見木が自ら決めて先制点を挙げた。

 先手を取った東京Vは、前半33分にもDF宮原和也が高い位置でボールを奪う。そこからクロスを入れると、FW染野唯月が強烈なボレーシュートをゴールに決め、リードを2点に広げた。

 2点を追いかける展開になったFC東京は、前半43分にPKを与えた場面でイエローカードを受けていたFW安斎颯馬が、見木へのタックルで2枚目のイエローカードを受けて退場となる。このまま前半は2-0とホームの東京Vがリードして折り返した。

 後半の立ち上がりからは、数的優位を得た東京Vが明確に優勢になる。勝利を決定づける3点目を狙い、FC東京のゴールに迫り、アタッキングサードまでボールを運ぶが、最後の局面で崩しきれずにフィニッシュが打てない。

 後半16分には両チームがそろって2人の選手交代を行う。ボールをつなげる東京Vを相手に一人少なくなった影響は大きく、FC東京はほとんどチャンスを作れない。それでも後半23分、FC東京は自陣でボールを奪ったDF白井康介が縦に仕掛けて、ゴール前にボールを折り返す。FW俵積田晃太が潰れた奥に走りこんだMF遠藤渓太がゴール前で合わせ、数的不利のFC東京が1点を返した。

 1点を取り返して一気にゴール裏を含めてボルテージの上がったFC東京は、後半27分にこの試合でベンチ入りしていたDF長友佑都をDFバングーナガンデ佳史扶に代えて投入する。東京Vも同34分にこの試合でゴールを決めた見木と染野を下げて、FW松橋優安とMF綱島悠斗を投入する。

 後半37分には前からプレスをかけるFC東京の仲川がパスをカットし、そのまま仕掛けようとしたが、DF山越康平に倒されてFKを得る。ここでFC東京は、MF原川力とFWジャジャ・シルバを投入する。FKからピッチに立ったばかりの小泉がゴールを狙ったが、枠を上に越えていった。

  原川の投入でより攻撃的になったFC東京は、後半アディショナルタイム4分に遠藤がミドルシュートをゴールに突き刺す。これで試合を2-2の同点に戻し、J1に居続けたクラブとしての意地を見せた。これで試合は2-2で終了。意地と意地のぶつかり合う東京ダービーは、引き分けで終わっている。

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