日本は北朝鮮に1-0で勝利

　日本代表は3月21日、ワールドカップ（W杯）アジア2次予選で北朝鮮代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。前半は試合をコントロールした一方、後半は一転して北朝鮮に攻め込まれる展開となったが、後半途中に3バックへとシフトし、1点差を守り切った。日本代表MF堂安律は「失敗から学んだと思う」と、1点差を守り切ったチームの対応に手応えを示している。

　予選で2戦2勝と首位に立っている日本は、1勝1敗で2位につけている北朝鮮をホームの国立競技場に迎え撃った。試合は前半2分、左サイドからのクロスを堂安がペナルティーエリア内で折り返し、こぼれ球を再び拾って中央へパスを送ると、走り込んだMF田中碧が押し込んで電光石火の先制点を奪った。その後も日本が怒涛の攻め込みを見せるが、追加点を奪うには至らず、前半を1点差で折り返した。

　後半に入ると一転して北朝鮮が立て続けにチャンスを演出する。後半2分には北朝鮮がゴールネットを揺らしたが、主審は直前の接触でファウルを取り、ノーゴールに。命拾いした日本だが、激しいプレッシングと素早いカウンターに打開策を見出せず、セカンドボールの大半を北朝鮮に拾われ、リズムを生み出せない展開に。

　それでも後半29分に敢行した3枚替えで、堂安に代わってDF谷口彰悟が投入されたことにより、3バックへとシフト。そこから日本は安定感を取り戻し、1-0の逃げ切りに成功した。試合後、決勝点をアシストした堂安は「後半は相手の監督が喝を入れたのか目の色を変えてきて、ロングボールが増えたが、5バックになったことで明らかに楽になっていたので、かなり手応えがあると全員が言っていた」と振り返っている。

　アジアカップでは優勝候補の筆頭とされながらも、準々決勝イラン戦（1-2）で敗れ、ベスト8で早々に姿を消した日本。そのイラン戦ではシステム変更に動かなかった戦いぶりが議論となった。再起を誓うなかで迎えた北朝鮮戦も、後半に苦しんだ。しかし、谷口の投入で「間違いなく、DFの選手とも終わって話して、かなり楽になったと。ベンチから見てもひやひやする場面が減って、失敗から学んだと思う」と、堂安自身も柔軟な対応で勝利を掴み切ったことに手応えを感じている様子だった。