日本は準々決勝でイランに1-2で敗れて敗退

　森保一監督率いる日本代表は2月3日、アジアカップの準々決勝でイランと対戦。先制するも最終的に1-2で競り負け、ベスト8敗退となった。優勝候補と謳われた日本が敗退し、開催国カタールのメディアはGK鈴木彩艶の今大会を総括している。

　日本は前半28分、左サイド低い位置からMF守田英正が中央にパスを入れると、FW上田綺世がポストプレー。そのまま駆け上がってフォローした守田が受けてカットインし、そのままゴール正面から右足シュートを放つとGKアリレザ・ベイランバンドに当たったボールはゴール内へ吸い込まれ、貴重な先制点となった。

　1点リードで迎えた後半10分、イランFWサルダル・アズムンにゴール正面でキープされると前を向かれてスルーパスを出される。そこにMFムハンマド・モヘビに走り込まれ、GK鈴木彩艶との1対1を決められて失点。1-1の同点に追いつかれてしまった。日本は後半18分にもアズムンに抜け出され、DF陣がドリブルでかわされシュートを蹴り込まれたが、これはオフサイド判定で命拾いした。

　流れの悪い日本は後半22分、FW前田大然とMF久保建英に代えてMF三笘薫とMF南野拓実を投入。しかし、日本はなかなかゴールに迫る展開を作れないまま迎えた後半アディショナルタイム、ゴール前のこぼれ球への対応でDF板倉滉が遅れてファウル。このPKをMFアリレザ・ジャハンバフシュに蹴り込まれ、イランに1-2で敗れてベスト8敗退となった。

　カタール紙「ガルフ・タイムズ」は、「前半、守田英正のゴールでリードしていた日本は、フィジカル面でもメンタル面でも劣勢に立たされた。三笘薫と南野拓実を投入したにもかかわらず、日本はほとんどゴールを脅かせず、イランの執拗な攻撃に屈した。そして後半アディショナルタイム4分、板倉滉がボックス内でホセイン・カナニを倒した時、主審は即座にスポットを指し、ジャハンバフシュがゴール上隅に強烈なシュートを決めた」と、ゲームの流れを描写。「この勝利により、アミール・ガレノエイ監督は3月の就任以来、無敗記録を16試合に伸ばした。ガレノエイ監督は後半、選手たちが『ファンタスティックだった』『彼らはイランの人々のためにすべてを捧げてくれた。これはイランサッカーのターニングポイントになるだろう』と語った」と勝利したイランについて伝えている。

　また、記事では5試合連続でスタメンを張るも、全試合で失点を喫した鈴木についても触れている。

「悪夢のような大会を経験している鈴木彩艶は、エザトラヒの華麗なボレーシュートと残り6分となった時点でのもう1つのシュートを、決定的なセーブで防いだ。しかし、アディショナルタイムも残り少ないところで、板倉滉がクリアを失敗し、挽回しようとしたところでボックス内でカナーニを引っかけてしまい、明らかなPKとなった。このPKをジャハンバフシュが豪快にゴール上隅に沈め、ガレノイのチームは見事な勝利を収め、48年ぶりのアジアカップ制覇に一歩近づいた」

　鈴木はイラン戦では好セーブを見せたものの、大会を通じて苦戦したと海外メディアの目にも映ったようだ。