右SB、GK、ストライカーの3つのポジションで不安

　韓国代表がアジアカップ・グループリーグで中東勢に苦戦を強いられた。1月20日に第2節でヨルダンと対戦した韓国は、後半アディショナルタイムに追い付き2-2のドローで試合を終えている。母国メディアは「弱点を露呈してしまった」と3つの心配事を挙げた。

　E組に属する韓国は、第1節でバーレーン相手に3-1で勝利。第2節のヨルダン戦では前半9分にエースFWソン・フンミンのPK弾で先制に成功する。しかし、同37分のDFパク・ヨンウのオウンゴールで相手に同点弾を許すと、同アディショナルタイムのFWヤサン・アルナイマトの得点でヨルダンに逆転を許した。

　後半に入るとオープンな試合展開となり、両チーム決定機をなかなか作り出せず。それでも同アディショナルタイム、MFファン・インボムのシュートがヨルダン守備陣のオウンゴールを誘発し土壇場で2-2に追い付き試合はドローとなっている。

　勝ち点4で並んだ韓国とヨルダン。最終戦に結果次第で決勝トーナメント進出チームが決まる。1位通過となれば日本との対戦の可能性も出てくるなか、韓国メディア「デイリアン」は「前節のバーレーン戦に続き、ヨルダン戦でもいくつかのポジションに穴があるなど、弱点を露呈してしまった。順位逆転でグループ首位を確定させ、代表チームがラウンド16で日本と対戦する場合も気がかりになる」と不安な3つの要素を挙げた。

　記事では、前節バーレーン戦に続き低調パフォーマンスだった右SB（サイドバック）のイ・キジェついて「守備の不安定さを招いた。またしても期待に応えられず、結局前半終了後に交代」と指摘する。

　また負傷中のGKキム・スンギュに代わってグローブをはめたチョ・ヒョヌには「何度か好守を見せたが、総合評価で高得点を得るのは容易ではなかった。致命的なパスミスから決定的な失点を喫し、周囲を不安にさせるシーンがあった」といった見解を示した。

　さらに同メディアは、「プランBのない最前線のストライカーもウィークポイントだ」韓国が前線の不安な点を抱えていると意見を展開。ここまでノーゴールとなっているFWチョ・ギュソンの名前を挙げ「代表チームの攻撃の流れについていけなかった。何より得点力不足が深刻だ」と頭を悩ませている。

　韓国はソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェ、ファン・ヒチャンなど欧州でプレーする選手を抱えた優勝候補の1つ。そのうえで同紙は「日本には優秀な11人の選手が満遍なくそろっており、特別な弱点は見られない」と、この先突破を決めた際の対戦に警戒しつつ「ヨルダン戦と同じような試合が続けば、とんでもない結果になりかねない」と不安な展望も報じていた。