「Jリーグ勢にはやはり負けたくない」

　勝つという気迫や気持ちは、もちろんどのチームも持っているものだと思うが、韓国勢の方がここ一番で勝負強さを発揮する術を知っているのかもしれない。

　キムは最後に、こんなメッセージも送ってくれた。

「Jリーグチームとの試合はとても刺激になりますし、やはり負けたくない相手。そういった気持ちは、常に持ち続けないといけない。お互いに良い部分を吸収し、学び合うことで、日本と韓国のサッカーを発展させて、アジアをリードしていくべきだと思います」

　来年のACLでも、全北現代はJクラブの壁となって立ちはだかるだろう。それでもJリーグを経験したキムのような存在がいれば、ライバルでありながらも、違った物の見方ができるのかもしれない。

【了】

金 明昱●文　text by Myung-wook Kim

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images