カード連発のお騒がせ主審、スペイン1部リーグの引退試合で涙 選手ら並ぶ“花道”に感激「泣き崩れた」
昨年のカタールW杯準々決勝では計18枚のカードを提示
国際審判として昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)でも笛を吹いたスペインを代表する審判員・アントニオ・マテウ・ラオス氏が、ラ・リーガでの最後の試合を終えて涙を流すシーンが話題を呼んでいる。
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46歳のラホス氏は1999年からプロのレフェリーとして活躍。08年からはスペインのトップリーグ(ラ・リーガ)で試合を裁いてきた。昨年のカタールW杯でも笛を担当し、準々決勝のアルゼンチン代表対オランダ代表戦ではイエローカードを両チーム合わせて計18枚提示。ピッチに立っていたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシからも苦言を呈され話題を呼んだ。
英紙「デイリー・スター」はラオス氏のラ・リーガ最後の試合にフォーカス。最終節マジョルカ対ラージョ・バジェカーノ戦(3-0)の主審を担当し、「彼の家族も同席し、両チームとサポーターが彼に拍手を送るのを見守った」と試合後の場面をレポートしている。
ゲームを終えたラホス氏に対し、選手たちが花道を作るとスタンドからも大喝采。「この感動的なシーンは、ラホス氏にとってあまりにも大きなもので、ピッチの外で待っていた2人の息子を含む家族の元にたどり着くと、泣き崩れた」とその感動的様子を伝えている。
ラホス氏について「彼のレフェリングスタイルは、しばしば物議を醸し出し、スペインのサッカーファンの間で不評を買う一方で、試合の演出家としての評価もあった」と振り返った。そのうえで「数々のワールドカップや国際大会の審判を務めるとともに、2021年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝の審判にも抜擢されたように、彼には明らかにその才能があった」と、国際大会で活躍してきた功績を称えている。
最終節ではカードを1枚も出さずに試合を終えたラホス氏。2023-24シーズンに彼を降板させるのはラ・リーガ側の決定だったため、ほかの場所で審判を務める可能性もあるという。スペインでも有名な審判員が、1つのキャリアに終止符を打った瞬間だった。