「バラバラになったら脆い」 仲川輝人、古巣横浜FM戦で覚えた“チーム感”の追求の必要性

横浜FMとの古巣対戦となった仲川輝人【写真:徳原隆元】
横浜FMとの古巣対戦となった仲川輝人【写真:徳原隆元】

一度は逆転したが、最終的に勝ち越されて2-3で敗戦

 今シーズン、横浜F・マリノスからFC東京に加入したFW仲川輝人にとって、6月3日に行われたJ1リーグ第16節の古巣との一戦は、特別なものだった。開始1分も経たないうちに先制され、そこから自身のアシストで同点に追い付き、一時は逆転した。しかし、昨季の王者に再び逆転され、2-3と敗戦を喫した。

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 シーソーゲームとなった一戦を、仲川は「非常に楽しかったです。結果は負けてしまいましたが、退場者が出るまでは、僕たちもチャンスを作れていましたし、結構、いい試合、エキサイティングな試合ができていたのかなと思います」と、振り返った。

 仲川が楽しみにしていたように、横浜FMのサポーターにとっても、2度のリーグ優勝に貢献しているアタッカーとの再会は楽しみなものだったのだろう。試合前のメンバー紹介の際には、ブーイングと拍手の半々の反応があった。そして、試合後にはホームのサポーターが足早に帰ったなかで、横浜FMのサポーターはほとんどがスタンドに残り、ユニフォームを着替えた仲川が戻ってくると惜しみない拍手を送った。

「(試合前のブーイングは)悪いことではないですし、それも愛情があってのことかなと思いながらプレーしていました。いろんな思いが詰まった古巣との初戦でしたが、勝ちたかったですね。素直に強かったなというのは、相手になって初めて感じました」と、外から感じた横浜FMの印象を口にした。

 同時にいい戦いをしていたものの、改めて課題を突き付けられたと振り返る。

「僕たちは失点の仕方がちょっと軽い。だいたい、クロスでやられている。そこのマークの付き方は、修正しないといけない。あとはキックオフから1分以内に点を取られることも、ホームでやられてはいけないこと。みんな先制点を取られてからも、しっかり切り替えて気持ちを出してプレーして逆転できたので、その勢いを最初から出していくことが、今は必要かなと思います。力はあるので、団結した時は強いですが、バラバラになったら脆い。サッカーはファミリーというか、チームスポーツなので、まだまだF・マリノスのようなチーム感が足りていないのかなと思う。でも、連敗していますが、最後にサポーターも拍手をしてくれたので、その期待に応えないといけない」

 リーグ優勝を経験したことのないチームに、リーグ優勝をしたチームの雰囲気を知る者がいることは、強みになるはずだ。約2か月後、再び横浜FMと今度はアウェーで対戦する時までに、仲川はどこまでチームを浮上させることができるだろうか。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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