J1リーグ「若手ブレイク候補」5選 鹿島大卒ルーキーは“満田級”の飛躍も?…注目の逸材厳選

“サッカーIQが高い”横浜FCの新戦力、横浜FMの新FWも要注目

■植中朝日
(FW/V・ファーレン長崎→横浜F・マリノス/21歳)
昨季リーグ成績(J2):28試合5得点

 JFAアカデミーから加入したJ2長崎では3シーズンで15得点。2年目に二桁ゴールを記録したが、J1で通用するかどうか半信半疑な声もあるかもしれない。しかし、鋭い動き出しと正確なフィニッシュを武器とするタイプだけに、横浜FMという環境でさらに得点力を発揮しても全くおかしくない。一瞬でマークを外してのワンタッチシュートは抜群で、左右からのクロスはもちろん、スルーパスに抜け出す感覚はJ1基準でも非凡なものがある。パリ五輪に向けたアピールの意味でも、早い段階でJ1初ゴールを決めて、波に乗りたいところだ。

■橋本健人
(DF/レノファ山口FC→横浜FC/23歳)
昨季リーグ成績(J2):35試合2得点

 サッカーIQが高い。これは彼を指導してきた誰しもが口にする言葉だ。実際に取材しても、プレー状況の言語化に優れていて、ついつい長話したくなってしまう。左利きのサイドバックという日本では貴重なタレントで、ビルドアップからチャンスメイクにかけて、多彩なセンスを発揮する。課題はイメージをピッチで体現する強度と精度で、それらをJ1のステージで磨いていけば、A代表にも届き得る。山口では大学3年次から特別指定でJ2の多くの試合を経験しており、今年は実質4年目。本人が希望する欧州でのプレーをいち早く実現するために、ここで立ち止まってはいられないだろう。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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