PK戦で童謡メロディー? 東山×日体大柏で起こった複数の珍事…驚きの“トリックプレー”生んだ間接FKにも注目

3つの印象的“珍しいシーン”に着目【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
3つの印象的“珍しいシーン”に着目【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

判定における2つの話題シーン、PK戦での珍場面に注目

 第101回全国高校サッカー選手権は、1月4日に準々決勝の4試合が終了。浦和駒場スタジアムで行われた東山(京都)対日体大柏(千葉)の試合で起きた、3つの印象的“珍しいシーン”に着目した。

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 両者が初のベスト4へ向けて挑んだ準々決勝。スコアレスドローの拮抗した戦いが繰り広げられたこの試合は、ペナルティーキック(PK)戦の末に東山が国立競技場への切符を手にしている。

 後半35分には、選手権でも珍しいペナルティエリア内での間接フリーキック(FK)のビッグチャンスが日体大柏に訪れた。自陣ペナルティエリア内へボールを、東山キャプテンDF新谷陸斗がアウトサイドで処理しようと試みる。その蹴ったボールが自陣のゴール方向へ飛ぶと、味方のGK佐藤瑞起がキャッチした。

 このプレーで東山がバックパスの反則を取られ、PKスポット(ゴールから9.15メートルのキック位置)より近い場所で日体大柏側の間接FKが与えられた。競技規則上、「ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされた」場合は間接FKとなると記載されている。

 これだけでも珍しいシーンではあるが、その後の日体大柏の“トリックプレー”も注目を集めた。東山の選手はゴールを割らせないため、ゴールラインに横1列に並んで守備陣形を整える。一方の日体大柏はボールに対し、選手7人が縦に並びキッカーを悟らせないよう工夫したセットプレーを披露した。

 前の2人がスルーし、3人目が触れたボールを4番目に待っていたFWオウイエ・ウイリアムがシュート。しかしここは、横1列に並んだ東山の選手が決死のブロックで防いでいる。

 さらに判定関連で話題となったのは、主審にボールが当たっての再開方法だ。後半アディショナルタイム、東山の選手が蹴ったボールが日体大柏の選手に当たり、最後はレフェリーに直撃。この際にレフェリーは一度笛でプレーを止め、ドロップボールを指示。しかし、ここで迷うのは、“どちら側のボールで再開するか”という点だ。

 ルール上、ボールが主審に当たった場合「チームが大きなチャンスとなる攻撃を始めるまたは、ボールが直接ゴールに入るまたは、ボールを保持するチームが替わる」というようなケースでドロップボールにしてその場で再開するとなっている。

 再開する場合は「最後にボールに触れたチームの競技者の1人にボールをドロップする」と競技規則には記載されているが、このシーンでは主審が視認しにくい状況だったこともあり、副審との協議を経て判断。最終的に日体大柏のドロップボールでプレーは再開された。

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