東山が初の国立の舞台へ 日体大柏をPK戦で下し準決勝進出…C大阪内定MFが終始存在感

東山がPK戦の末準決勝へと駒を進めた【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
東山がPK戦の末準決勝へと駒を進めた【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

攻撃的チーム同士の対戦は0-0のままPK戦へ

 第101回全国高校サッカー選手権は1月4日、浦和駒場スタジアムで準々決勝で東山(京都)と日体大柏(千葉)が対戦。どちらも初のベスト4を懸けた1戦で東山がスコアレスドローの拮抗した戦いをペナルティーキック(PK)戦で制し、準決勝へと駒を進めた。

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 攻撃的な両チームの対戦は、日体大柏が相手のミスを逃さず前線で奪ったボールをチャンスにつなげようと試合を進める。前半7分には、来季J1柏レイソル内定のFWオウイエ・ウイリアムが上がったクロスを打点の高いヘディングで合わせる惜しい場面を作り出す。

 同10分にはカウンターのチャンスでFW平野伶がシュートを放つもGK佐藤瑞起がビックセーブ。一方の東山は8番MF松橋啓太のロングスローも使いつつ、前線に厚みをかけた攻撃を展開。日体大柏のチャンスから1分後、セレッソ大阪内定のMF阪田澪哉が強烈なシュート。しかしここは日体大柏GK原田眞透が外へとはじき出す。

 お互いに高い攻撃力を遺憾なく発揮していき、攻守が目まぐるしく変わる試合展開に。それでも落ち着いたプレーを見せ、徐々にボールを握ったのは日体大柏だった。相手のロングスローも冷静に対応し、大きなチャンスを作らせない。

 東山は前線でボールを奪った際は早い攻撃でゴールを目指すなか、最後のパスが合わずシュートまで持ち込めず。日体大柏もボールを保持するも前線への大きなフィードはなかなかゴールまでつながらない。

 同32分には、高い位置でのスローインで日体大柏もロングスローで長身ターゲットのオウイエを狙う。これは相手に跳ね返されるも、その1分後だった。キャプテンFW吉田眞翔がボールカットからドリブルでスピードアップ。相手DF2枚に対し間を割ってペナルティーエリア内へ侵入。右足でシュートを放つも東山GK佐藤が奮起。決定機を防ぐビッグプレーを見せた。

 終了間際には高いクロスに反応した日体大柏オウイエが、相手と競り合い倒れる。怪我が心配されるもその後プレーに復帰している。

 後半に入り最初にチャンスをつかんだのは東山。開始1分、阪田が右サイドでゴールに迫るもシュートはブロックされる。逆に日体大柏は鋭いスルーパスから右サイドを崩すと、クロスに反応したオウイエがワントラップからシュート。しかしこれはジャストミートせず。両チームエースが後半戦序盤から高い得点意欲を示す。

 同9分には東山14番FW北村圭司朗の左サイドの仕掛けから、深い位置でのフリーキック(FK)を獲得。MF真田蓮司のキックは日体大柏DF寺村啓志が顔面ブロックし、得点を許さない。

 同14分にはダイレクトのパス回しから縦へ上がった阪田がシュート。その直後には裏へ抜けた日体大柏オウイエがチャンスを迎えるなど、お互いエース同士が意識したような試合展開が続く。

 阪田は右サイドでキープから味方と攻撃を展開。一方のオウイエは相手3人に囲まれながらも左足でシュートを放つなどその後も存在感を見せる。ただ両チームともペナルティーエリアでの堅い守備が光り、なかなか得点が奪えない。

 すると後半35分、東山キャプテンDF新谷陸斗がアウトサイドで蹴ったボールをGK 佐藤がキャッチ。これが痛恨のバックパスの判定となり、間接FKが日体大柏に与えられる。

 ここで日体大柏は選手が縦一列に並ぶトリックプレーを披露。しかしこれを何とか凌ぎいだ東山。試合はヒートアップしていき、後半アディショナルタイムには、東山が蹴ったボールが日体大柏の選手に当たって、最後はレフェリーに当たった。ルール上はプレー中にボールが主審に当たった際、最後に触った側のドロップボールで再開される。しかし主審が視認しにくい状況だったこともあり、時間をかけて判断。副審との協議を経て日体大柏のドロップボールでプレーは再開された。

 その後も両者得点は奪えず0-0のまま前後半が終了。PK戦へと突入する。先行の日体大柏は、途中出場のMF片野拓久がキーパーの逆を突くもポストに嫌われ失敗。2本目は両チーム成功したなか、後攻東山の3人目が失敗し振り出しに戻る。4人目は両チーム成功。ここで日体大柏の5人目に登場したオウイエのキックをGK佐藤がセーブ。後攻の東山が成功させ、トータルスコア0-0PK4-3で東山の準決勝進出が決まった。

 勝者の東山は、大津(熊本)と、1月7日に新国立競技場で準決勝を戦う。

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