日本代表GKシュミットが考察する強敵・ドイツ戦の攻略法 「1番簡単に点を取れる」方法とは?

日本代表GKシュミット・ダニエル【写真:(C) JFA】
日本代表GKシュミット・ダニエル【写真:(C) JFA】

ベンチで90見守ったカナダ戦、初戦ドイツへの印象を語る

 カタール・ワールドカップ(W杯)開幕前日となった現地時間11月18日、森保ジャパンはようやく全26選手が集まり、初戦となる同23日のドイツ戦へ向けて再始動した。16日に行われた国際親善試合のカナダ戦(1-2)ではベンチで90分を過ごすことになったGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)は、試合の印象について「簡単に裏を走られて相手に走られる部分がいつもより多かったなと思う試合だった」と切り出した。

「裏のスペースのケアが、DFがやるエリアなのか、GKも助けられるエリアなのか、チームの約束よりも、GKの個人的な感覚だと思うので、出た人がすり合わせてやればいい」と振り返り、次の大一番に向けて「ドイツも裏に積極的に出てくるし、誰が裏を出てくるかわからない攻め方をしてくる。そういうのは大切になると思う」と、カナダ戦で見えた課題をドイツ戦に生かすことが必要だと語った。

 ドイツは前線からGKにまでプレッシングをかけてくる。シュミットは、視野の外から来る相手にボールを触られないことの重要性に加え、そこからチャンスが作れる可能性について言及した。

「ドイツの試合を見ると、逆のウイングがGKのところを狙っているシーンが結構見られる。そういうのがちゃんと見えていれば、ちょっとリスクはありますが、ワンタッチで展開できる。W杯でそのリスクを負ってプレーするかは、個人の判断になる。あまりプレスをかいくぐることにこだわり過ぎることはないかなと個人的に思いますが、そこはみんなの考え方、試合中の感じ方で話し合うべきかなと思います」

 そして、カナダ戦でもヒントになるプレーがあったと指摘する。「この間のカナダ戦でも1回、ゴンちゃん(権田修一)から(前田)大然に抜けたすごく良いロングボールがあったんです。ああいう隙は絶対にドイツにもある。前からプレスかけてくるチームこそ、裏は集中力を欠く場合、リスクマネジメントがされていないことがあるから、ああいう一発が効果的になる。そういうスキを見計らって、GKから行けたら、1番簡単に点を取れる」とGKのフィードからチャンスが作れる可能性について言及した。

 開幕が近づいてきた心境について、シュミットは「今この場所にいられていることだけで、ワクワクしているし、もう1つ夢が叶っていて満足している」と、充実感を口にした。そして「今日からまた戦いが始まるというモードに切り替えていきたいし、ミーティングなどを重ねていけば、だんだんスイッチが入ってくると思う。良いテンション、マックスのテンションをドイツ戦でぶつけられたらいいと思う」と、コメントをしている。

 現代サッカーでは、GKにより足元の技術が求められるようになった。この革新には、今回対戦するドイツのゴールを守るGKマヌエル・ノイアーの存在もあると言われている。フィールドプレーヤーと同様にボールを動かし、カバーリングの範囲も驚異的に広いノイアーの前で、日本のGKはどのようなパフォーマンスを見せられるだろうか。

(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)



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