W杯経験者の西川周作が主張する、“GK3人1チーム制”の団結力の重要性 「4年間ずっとやっているメンバーなので…」
【特別インタビュー】国際大会の短期間勝負では「どれだけGKチームが1つになれるか」
J1浦和レッズの元日本代表GK西川周作が「FOOTBALL ZONE」のインタビューに応じ、11月20日に開幕するカタール・ワールドカップ(W杯)に臨む森保ジャパンについて、2008年の北京五輪や14年のブラジルW杯に選出された自身の経験からGKの3人が1つのチームとして団結することの重要性を話した。(取材・文=轡田哲朗/全3回の1回目)
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西川は北京五輪ではGK山本海人と選出され、西川が正守護神としてプレー。14年ブラジルW杯ではGK川島永嗣(ストラスブール)がレギュラーを務め、自身はバックアップとして大会を過ごした。大きな国際大会でどちらの立場も経験したからこそ、西川には「GKは1つのポジションじゃないですか。それまでのキリンチャレンジカップや親善試合には、『自分が絶対に出たい』と思うことがある。でも国際大会の短期間勝負になると、どれだけGKチームが1つになれるかなんです」GKの団結が必要だという実感があるという。
「出た選手、出られない選手にいろいろな思いはあるけど、いかに1つになれるかが本当に大きい。自分がブラジルW杯に行った時は純粋に永嗣さんを応援して、何かあったら自分がしっかり準備するという役割分担があった。そういう一体感がいつもよりさらに増す時間にもなる。そのブラジルW杯も、終わった時のGKチームの雰囲気はすごく良かった。そういう雰囲気で臨むのが大事。(カタールW杯でも)永嗣さんがいるので間違いなくチームをまとめてくれるだろうし、そういう役割もすると思うので見ていきたいですね」
今回の代表チームに選出されているGK権田修一(清水エスパルス)、GKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)と川島の3人では、今のところ権田の出場機会が多い。アジア最終予選でもゴールを守っているだけに本大会での起用も有力視されるが、西川は大前提に「今回はベテランと言われる3人で、誰が出るか分からない。誰が本大会で試合に出てもおかしくない」としたうえで、自身が最後までメンバー入りを争った2010年の南アフリカW杯のチームも念頭に、直前のレギュラー交代が起こった場合にも必要なことがあると語る。
「南アフリカW杯の時は楢﨑(正剛)さん、(川口)能活さん、永嗣さんで、最後の最後で永嗣さんがパッと出た。ただ、その時にいつも出ている選手がバックアップとして支えたからこそいいプレーができたと思う。今回も誰が出るか分からないけど、もしレギュラーが変わった時にも、いかに自分の気持ちを押し殺しながら、表ではしっかりサポートするという役割ができるか。4年間ずっとやっているメンバーなので、問題なくやれるんじゃないかと期待しています」