「超人ハルクになれる」 長友佑都が大一番でハイパフォーマンスを発揮できる理由「プレッシャーがあればあるほど…」
自分を追い込むことでステップアップ
11月20日から開幕するカタール・ワールドカップ(W杯)で、日本人歴代最多に並ぶ4度目のW杯出場を果たすことになるDF長友佑都(FC東京)は、これまでのキャリアで数々の修羅場をくぐってきた。歴代2位となる国際Aマッチ通算137試合を重ねたDFは、今でも大一番での強さを見せる。
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年齢による衰えも指摘され、代表の立ち位置が危うくなった今年6月にはブラジル代表との試合で好パフォーマンスを披露。対峙したスペイン1部レアル・マドリードFWヴィニシウス・ジュニールにも、「この選手とはちょっと違うと感じた」と、強烈な印象を残した。
ブラジルとの試合前には、自らメディアに向けて「ヴィニシウスを抑えられなかったら、俺がここにいる意味はない」と、ハードルを上げていた長友だが、「メンタルモンスターになるやり方っていうものが、身についている。メンタルのゾーンに入り方が分かっているんです」と、ビッグゲームで見せるハイパフォーマンスの所以を説明した。
「緊張感とプレッシャーがあるからっていうところなのですが、大体はそれに負けてしまう。不安や恐怖があって、委縮してしまう選手が多いと思うのです。僕は逆で、自分が超人ハルクになるイメージ。なんでもかかってこいよと、腹をくくる感じです。(ハードルを上げるような)言葉を発することもそうですし、行動によって、あえてそういうことをすることで、自分を追い込む。追い込まれれば、火事場の馬鹿力ではないですが、根性はあるので、今まで出なかったエネルギーが出てくる。それを自分自身も知っているから」と言い「むしろ追い込まないと、ちょっとダメな身体になっている」と苦笑した。
「アドレナリンを出すという意味では、むしろ強い薬を飲み過ぎて、弱い薬が効かなってきている。W杯でも、代表でも、これだけ戦ってきて、インテル、ガラタサライ、マルセイユというビッグクラブでも、相当なプレッシャーのなかで戦ってきたので。むしろ毎試合、すごいプレッシャーという薬を浴びながら、飲みながらプレーしてきた感覚です。だからプレッシャーがあれば、あるほど覚醒できる。超人ハルクになっていく、自分が大きくなる感覚になる」
W杯という舞台は、プレッシャードランカーになっている長友にとっても、十分な刺激を与えてくれるはずだ。だが、もともとプレッシャーに強かったわけではないという。