豪州アーノルド監督、米MLSからの誘いを辞退と英紙報道 「母国をワールドカップに導くために…」

オーストラリア代表を率いるグラハム・アーノルド監督【写真:ロイター】
オーストラリア代表を率いるグラハム・アーノルド監督【写真:ロイター】

現地でのコメントでW杯へ専念することを明らかにした

 かつてJ1ベガルタ仙台でも指揮したオーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督は、米MLS(メジャーリーグサッカー)へ活躍の場を移す可能性が取り沙汰されていたが、本人は辞退したようだ。英紙「デイリー・メール」が現地のコメントを報じた。

 オーストラリア出身のアーノルド氏は、2006年から暫定監督として2年間同国代表を率いると、2014年には日本の仙台を指導した経歴を持つ。その後母国クラブのシドニーFCを経て、18年より再び同国代表の指揮官を務めている。

 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選では、日本と同じB組で3位の結果となり、プレーオフに回ったオーストラリア。一時は監督の解任論も浮上したが、同国サッカー連盟は続投を正式に公表。その後、大陸間プレーオフを見事勝ち抜き、オーストラリアはW杯本選出場の切符を手にした。

 英紙「デイリー・メール」では、アーノルド監督へMLSのクラブからオファーがあったことを伝え、「7月にアメリカリーグからのオファーを断り、カタールで開催されるW杯で指揮を執る」と報じてオーストラリアの現地紙「The Sydney Morning Herald」で語った指揮官のコメントを紹介している。

「MLSに行かないかと誘われたんだ。アメリカの良いクラブだが、私はそれを断った。これがほかの仕事だったら、2年前に立ち去っていただろう。今の私にはできない。母国を率いているからだ」

 そう話したアーノルド監督について記事では「サッカー界では、今の彼がオーストラリアであまり人気のある人物ではないことはご存じの通りで、もし5大会連続でワールドカップ出場を逃したら、間違いなくクビになっていただろう」と現状を考察。そのうえで「オーストラリア代表をワールドカップに導くために、アメリカのチームを辞退した」と指揮官の母国へ懸ける思いを伝えている。

 さらに「MLSの一部のクラブが新しいヘッドコーチを探しており、2023年には大会が29チームに拡大される」とアメリカリーグの現状を報じつつ、「アーノルドはまた、適切な取引が成立すれば、ほかの国と仕事をする可能性もあると認めた」と記事を締めくくっている。

 そんなアーノルド監督が率いるオーストラリア代表は、W杯でグループDに入りフランス代表、チュニジア代表、デンマーク代表と対戦する。11月8日に発表された招集メンバーには、JリーグからFWミッチェル・デューク(ファジアーノ岡山)とDFトーマス・デン(アルビレックス新潟)も選出されたなか、どのような結果をもたらすことになるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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