元スペイン代表レジェンドMFが見た日本代表「規律と秩序があり苦労した」 日本人選手の成長を評価「高いレベルになっている」

日本と対戦した時のバラハ氏【写真:Getty Images】
日本と対戦した時のバラハ氏【写真:Getty Images】

日本人選手が着実に成長「ドイツやイングランドでプレーしている選手たちが何人もいる」

――日本戦の前後で、日本サッカーに対する印象は変わった?

「当時、日本は中田や高原(直泰)、名波(浩)などが重要な選手だったと思うけど、日本の国内リーグでは外国人選手が活躍することで日本人選手の成長につながったのだろう。そのあと、より多くの日本人選手がヨーロッパへ来るようになった。今ではドイツやイングランドでプレーしている選手たちが何人もいて、より高いレベルになっていると言える」

――試合後にあなたは「日本は速く、集中力があり、フィジカル的に強かった」と称賛していた。あれは社交辞令? それとも戦前に予想していたより強かったということ?

「社交辞令? 違う。さっきも言ったように日本、そしてその後スペインが対戦した韓国もそうだが、しっかりとした規律がありフィジカル的に強く、いいチーム構築があり、簡単にチャンスを作ることができなかったよ」

※第2回に続く

[プロフィール]
ルベン・バラハ(Ruben BARAJA)/1975年7月11日生まれ、スペイン出身。バジャドリードB―バジャドリード―アトレティコ・マドリードB―アトレティコ・マドリード―バレンシア。ラ・リーガ通算338試合47ゴール(公式戦通算581試合98ゴール)。スペイン代表通算43試合7ゴール。現役時代は、高精度のキックと卓越した展開力に加え、高い守備力も兼ね備えたMFとして活躍。バレンシア時代には、31年ぶりのリーグタイトルを含めリーグ優勝2回、UEFAカップ(現UEFAヨーロッパリーグ)優勝1回、コパ・デル・レイ(国王杯)優勝1回に貢献した。2002年日韓W杯に出場するも準々決勝の韓国戦でPK戦の末に敗退。2010年に現役引退後、エルチェ、ラージョ・バジェカーノ、スポルティング・ヒホン、テネリフェ、レアル・サラゴサなどで監督を歴任した。

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島田 徹

1971年、山口市出身。地元紙記者を経て2001年渡西。04年からスペイン・マジョルカ在住。スポーツ紙通信員のほか、写真記者としてスペインリーグやスポーツ紙「マルカ」に写真提供、ウェブサイトの翻訳など、スペインサッカーに関わる仕事を行っている。

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