J1参入プレーオフ敗退の山形、クラモフスキー監督が悔しさ吐露 「これが今の大会フォーマット」

山形を率いるピーター・クラモフスキー,【写真:小林 靖】
山形を率いるピーター・クラモフスキー,【写真:小林 靖】

J1参入プレーオフ2回戦で熊本と2-2ドロー レギュレーションによって敗退決定

 J1参入プレーオフは11月6日にロアッソ熊本とモンテディオ山形による2回戦が行われ、2-2の同点で90分を終えて熊本がレギュレーションにより決定戦への進出を決めた。山形のピーター・クラモフスキー監督は中継を担当したスポーツチャンネル「DAZN」のフラッシュインタビューに応じ、「引き分けで敗退になるのは変な感じがするが仕方ない。熊本さんにはおめでとうと言いたい」と、落胆した表情だった。

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 シーズンを6位で終えた山形は10月30日の1回戦で、3位のファジアーノ岡山にアウェーで3-0の快勝。この熊本戦では前半12分にセットプレーから失点するも、その後の逆転劇は鮮やかだった。

 前半17分、山形は中盤の中央でボールを持ったMF山田康太が縦パスを入れるとそのまま前進。ポストプレーで落とされたボールを左足ダイレクトで放ったミドルがゴールに突き刺さりあっという間の同点劇。さらに前半24分、敵陣でMF南秀仁がボールを奪うと、山田にパスを預けてそのまま前進。背後に出した山田のパスを受けた南が抜け出し、GKとの1対1をループシュートで決めて2-1と一気に逆転した。

 しかし、後半の立ち上がりにPKで失点すると、そのままのスコアでは同点で終えた場合は年間順位の上位が勝ち抜けというレギュレーションにより敗退になる2-2の同点に。クラモフスキー監督は前線を交代で入れ替えながらJ1への望みをつなぐ1ゴールを狙いにいくと後半27分、左からのクロスにMF河合秀人がスライディングで合わせるもクロスバー直撃。こぼれ球をFWデラトーレがボレーで狙うも熊本守備陣とゴールポストに阻まれた。狙い通りに途中出場の2人がビッグチャンスに絡んだが、わずかに及ばなかった。

 試合後の指揮官は「これが今の大会フォーマット。私たちが何か言えることはない。引き分けで敗退になるのは変な感じがするが仕方ない。熊本さんにはおめでとうと言いたい」と落胆した表情を見せた。

 そのうえで「ここにいる選手、山形に残っている選手も献身的に信念を持って自分たちのフットボールをしてくれた。それを曲げることなくシーズンを過ごしてくれた。全選手が全てを出し切って戦ってくれた。勝利を収められず残念だが、多くのサポーターが足を運んでくれ、1年間多くの応援をくれた。彼らに特別な日をもたらせずに残念だ」と話した。

 2018年にアンジェ・ポステコグルー監督(現スコットランド1部セルティック監督)が横浜F・マリノスの監督に就任するタイミングでアシスタントコーチとして来日。2シーズンを過ごしたのちに清水エスパルスで監督を務め、昨年4月から山形を率いている。

 そのアグレッシブなスタイルの強みは1回戦の岡山戦、この熊本戦では前半の逆転劇でアピールすることができたが、2015年以来のJ1の舞台を目指した今季の山形の戦いはここで終止符が打たれることとなった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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