浦和の“大敗”が意味したもの 現実的目標は“なし”…ロドリゲス監督も「私たちは強さに欠ける」と敗戦の弁

浦和を率いるリカルド・ロドリゲス監督 【写真:高橋 学】
浦和を率いるリカルド・ロドリゲス監督 【写真:高橋 学】

優勝争いを演じる横浜FMに1-4敗戦、1位と8位の差がクッキリと示される

 J1浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、10月29日のJ1第33節横浜F・マリノス戦に1-4で大敗すると「この試合ではマリノスが上回った。そこに尽きる」と話した。

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 浦和は横浜FMに対して5バックに構えつつピッチ上の各所で1対1の局面を生み出す戦術で臨んだが、その1対1や2対2といった少人数の局面で上回られることが多くなった。その結果、前半と後半にそれぞれ2失点して、FWキャスパー・ユンカーが1点を返すも焼け石に水の印象が残るものになった。

 ロドリゲス監督は「狙いとしては前からディフェンスしてボールを奪う、1対1でハメに行ってボールを奪うこと。できていたことや良い形もあったが、それをやり続けるのは簡単ではない。前半にチャンスはあったが、相手が短い時間で2点を奪い、チャンスの数も相手が上回った。激しさや球際は足りていなかった。後半、前線の枚数を増やしながら攻撃的に出たが、相手の攻撃のほうがダメージを与えてチャンスとゴールが多かった」と話した。

 その局面の部分で下回った点についてロドリゲス監督は「1つ言えるのは(選手の)プロフィールのところ。局面でマリノスの強度の高さがあるのはそういう構成だし、私たちはよりテクニカルに秀でているが強さに欠ける。相手の良いところ、自分たちの良いところが違う。それが出てしまった」と話す。

 この対戦は5月に浦和がホームで迎えた対戦では、前半で横浜FMが3-0にするも後半だけで浦和が3点を奪って3-3の引き分けに持ち込んだ。その後半は浦和のポテンシャルを感じさせるものであり、リスクを背負いながらもゴールへ向かう一体感の中で達成されたものだった。しかし、それからシーズン終盤まで時間が流れ、勝利すれば優勝が決まる可能性のあった横浜FMと現実的な目標のない浦和では試合に対するモチベーションも、チームの一体感も大きな差があった。

 2019年末に3年計画を打ち出し、今季はリーグ優勝を最優先目標に設定して臨んだ浦和はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝進出こそ果たしたものの、年間を通じての安定感や積み上げが問われるリーグ戦では横浜FMに対して明確な差を見せつけられ、1位と8位の差をクッキリと示されるパフォーマンスに終わってしまった。

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