C大阪×湘南の“オフサイド判定”が議論、リプレーで判断困難…厳密ジャッジに「面白くなるのか」との声も

C大阪でプレーするMF上門知樹【写真:Getty Images】
C大阪でプレーするMF上門知樹【写真:Getty Images】

C大阪のFW上門がフィードに抜け出した場面でオフサイドと判定

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、10月1日のJ1第31節セレッソ大阪と湘南ベルマーレの試合で前半44分に、C大阪のMF上門知樹が際どいオフサイドの判定になった場面が議論された。

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 この場面では右サイドのタッチライン際からC大阪のDF松田陸が前線にフィード。上門が抜け出して中央にラストパスを送ると湘南DF岡本拓也がオウンゴールになるプレーをしたが、上門へパスが通った時点でのオフサイドと判定された。

 リプレー映像を見るとオフサイドであるかどうかの判断が非常に難しい場面で、番組に出演した平畠啓史氏、ゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏も判断が難しいという見解を示したが、坪井氏は「ピッチの芝目を参考にすると、上門選手の膝が少し出ているのではないか」とも話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は副審のポジションについて「正しいポジションにいてオフサイドと確認できたのか、数10センチほど前(ゴール方向)にいるように見えるので、そのために目線の関係でオフサイドのように見えてしまった可能性もある」としたが、「人間の限界」ともコメント。副審は松田がボールを蹴る瞬間とオフサイドラインを同一視野に入れることができない難しい判定であることも指摘している。

 進行役の桑原学アナウンサーは、現在J1のビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によるオフサイド判定では2D映像で選手の足が地面にある位置で判断されること、膝が出ていたかどうかの判断では来季からJ1でも導入される3Dの要素が必要になることを指摘。そのうえで「仮に真横からの映像があった時に、接地面は出ていないが空中にある膝や肩、頭が前に出ていると目視できる時にVARが介入できるのか」という疑問を話した。

 家本氏は「ペナルティーエリアのラインなど、明白なラインがあれば参考にしていい。議論にはなったが、芝目は参考にしないことになっている。明白に競技規則にあるラインのみ参考にしていい」という現状のガイドラインを紹介した。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)や11月開幕のカタール・ワールドカップ(W杯)では半自動オフサイド判定システムも導入されるが、こうしたオフサイド判定の厳密さについて平畠氏は「それによって(サッカーが)面白くなるのか」という視点を提示。坪井氏は元DFの立場から「僕は、オフサイドに関しては厳密でいい」と笑顔。「オフサイドではないという判定でも良いので、ハッキリすればメンタル的に切り替えられる」と話していた。

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