「プレスは信じすぎると危ない」 酒井宏樹が説くロンドン五輪の成功体験と“予備プラン”の重要性

アメリカ戦に出場した酒井宏樹【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
アメリカ戦に出場した酒井宏樹【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

8か月ぶりの代表で感じた選手たちの「自信」

 日本代表DF酒井宏樹(浦和レッズ)は、9月23日に行われたアメリカ戦(2-0)でDF酒井宏樹(浦和)は、今年2月のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選サウジアラビア戦(2-0)以来となる日本代表戦の出場を果たした。負傷によって約7か月にわたって代表チームを離れていたが、距離を置いていたからこそ、見えてきたものがあるという。

 代表から離れていた期間で、チームに上積みされたものを感じるかと問われた酒井は「8か月ぶりに来てみると、いい意味で自分に自信を持っている選手が多いと感じます。ピッチに立つ場面がなかったとしても、もしピッチに立てば自分はできる自信があるから焦っていないというスタンスの選手が増えたなと思います。もともといた可能性も全然あるし、僕もずっとチームにいて感じ取れなかったが、久しぶりに来て、みんな自信を持っていますし、それが過信ではなく、チームにいい影響を与えている部分が多いので、いい方向に向かっているように思います」と、語った。

 アメリカ戦では、前半45分のみでベンチに退いたことから、まだ負傷の影響があるのかと思われたが、「リバウンドもないです。ありがたいことに、すごく慎重にやらせてもらっているので。大事な機会をいただいていますし、責任を持って調整していきたい」と、問題がないことを強調した。

 そのアメリカ戦では、前線のプレスが機能して一定の成果が得られた。2012年のロンドン五輪で、U-23日本代表がU-23スペイン代表に1-0で勝利した試合を想起させるような内容だった。その試合に出場していた選手で、現代表に名を連ねているのはキャプテンのDF吉田麻也(シャルケ)と酒井の2人のみだ。

 スペインやドイツは、足元の技術も高い。そうした相手に対しても、プレスが有効であることをロンドン五輪での成功体験として持っている酒井だが、前線からのプレスがハマらなかった時の策も準備をする必要があると語った。

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