32歳のベテランが人目をはばからず号泣 全北現代の元Jリーガーに母国注目「悔しさを覗かせた」「自責の念」

全北現代でプレーするMFキム・ボギョン【写真:Getty Images】
全北現代でプレーするMFキム・ボギョン【写真:Getty Images】

後半開始から途中出場したキム・ボギョンはPK戦1人目のキッカーを務めるも失敗

 韓国1部・全北現代は8月25日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で浦和レッズに2-2で突入したPK戦の末に敗れ、アジア王者への夢は潰えた。韓国のスポーツ・芸能専門サイト「スターニュース」は、日本のJリーグでプレーした経験を持つ全北現代の韓国代表MFキム・ボギョンが悔し涙を流した姿に注目している。

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 前半11分にMF松尾佑介のゴールで浦和に先制を許した全北現代だったが、後半10分にMFペク・スンホのゴールで同点に追い付き、試合は延長戦に突入。延長後半11分、MFハン・ギョウォンが押し込んで一度は勝ち越すも、勝利目前の延長後半15分、浦和FWキャスパー・ユンカーにゴール前のこぼれ球を押し込まれて2-2に追い付かれ、PK戦に突入した。

 先攻となった全北現代は1人目のMFキム・ボギョン、2人目のMF・イスンギが浦和GK西川周作に2連続PKストップを食らってしまう。浦和のキッカー3人目を務めたMFダヴィド・モーベルグのシュートをGKイ・ボムスが止めたが、全北現代は4人目のDFキム・ジンスのシュートがポストに当たって失敗。浦和MF江坂任に決められてPKスコア1-3で敗れ、決勝進出を逃した。

 全北現代は8月18日のラウンド16で韓国勢対決となった大邱FC戦を延長戦の末に2-1で突破。22日の準々決勝ではヴィッセル神戸を相手に再び延長戦を戦い、3-1で勝利して準決勝に進出していただけに、3試合連続での延長戦で悔しい敗退となった。

 後半開始からMFリュ・ジェムンに代わってピッチに立ったキム・ボギョンはセレッソ大阪でプロキャリアをスタートさせ、大分トリニータ、松本山雅FC、柏レイソルとJリーグクラブを渡り歩き、イングランド2部ウィガンでもプレー。チームがACL決勝の舞台に立てず、試合直後はピッチ上で涙を流し、チームメイトやスタッフに慰められていた。

「スターニュース」は、「全北現代の優勝挑戦が残念ながら幕を下ろし、ベテランのキム・ボギョンは涙をこらえ切れなかった」と、32歳のベテランにスポットライトを当てている。

「試合終了後、しばらくピッチを離れることができず、涙に暮れる全北現代の選手がいた。キム・ボギョンだ。うなだれたまま片手で顔を覆い、悔しさを覗かせた。自責の念からだろうか。キム・ボギョンはPK戦1人目のキッカーを務めたが、左を狙ったシュートは相手GKに止められた。勝負を有利に進めるチャンスを逃したうえ、チームメイトたちのプレッシャーはさらに大きくなるしかなかった。結局、全北現代はこの状況をひっくり返すことができなかった」

 百戦錬磨のキム・ボギョンも、自らのミスがきっかけで大舞台に立つチャンスを逃してしまったことに、心が痛んだようだ。

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