守田英正の顔をかかと蹴り…“悪童”ペペの行為はレッドカード相当? 元主審・家本政明氏が指摘「狡猾な動き」

マッチアップを繰り広げたDFペペとMF守田英正【写真:Getty Images】
マッチアップを繰り広げたDFペペとMF守田英正【写真:Getty Images】

スポルティング守田英正とポルトの元ポルトガル代表DFペペが球際で競り合い

 日本代表MF守田英正が所属するポルトガル1部スポルティングは、現地時間8月20日のプリメイラ・リーガ第3節でポルトと対戦し、0-3と敗れた。センターハーフでスタメン出場した守田が、相手の元ポルトガル代表DFペペと球際で競り合い、顔面にかかと蹴りを受けるアクシデントに見舞われ、ペペはお咎めなしに終わった。9月3日のJ1鹿島アントラーズ対浦和レッズ戦で「家本政明LABO」というオンライン同時視聴イベントを開催する元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「イエローかレッドカード相当」と指摘している。

 ポルトガルの名門対決で問題のシーンは前半38分に起きた。左サイドのライン際でパスを受けた守田に対して、背後から激しく寄せるペペ。お互いに身体を当てながらボールキープを試みるなか、ペペの左足かかとが守田の顔を直撃。守田は顔を押さえながら痛そうな仕草を見せた。

 危険なシーンだったが、ペペにはイエローカードは出ず。お咎めなしに終わったが、ポルトガル紙「レコルド」は「ペペの非道な行動」と批判していた。

 このシーンを映像で確認した家本氏は「まず引きの映像を見た際、最初はアクシデントの接触かなという印象を受けました。しかし、アップの映像では、そこに守田選手がいることを分かっていながら、ペペ選手は左足をわざと当てにいっている。一見分かりづらくて狡猾な動きです。あそこに選手がいると分かっていて、左足の動きを見ると、足を当てようとする意図は持っていたと判断できます。最低でもイエローカード。担当主審の判断次第になりますが、イエローかレッドカード相当で問題ないと思います」と語った。

 かつてレアル・マドリードにも所属したペペは、ハードなプレーと裏腹に、悪質なファウルを繰り出すこともあり、「悪童」と呼ばれることもあった。家本氏はお咎めなしに終わったこのシーンを適正に判断する難しさも指摘している。

「この場面、主審は選手とかぶっているのでアングル的に見るのは難しかったと思います。副審の視野も守田選手の身体とかぶっています。唯一見えるのは第4審判員。映像的にはアップに出てきますので、しっかりと確認できる真正面のアングルだったと思います。第4の審判がしっかり主審に報告すれば、適正な対応が取れたのでは思います」

■オンライン配信イベント
「家本政明ぶっちゃけLABO」

元プロフェッショナルレフェリー家本氏が独自のレフェリー視点でリアルタイム解説!
参加者の意見・質問に家本氏が「忖度ゼロ、NGゼロ」のぶっちゃけ回答!

【オンライン配信イベントの対象試合】
9月3日(土) 18時キックオフ
J1リーグ第28節
鹿島アントラーズ vs 浦和レッズ

【オンライン配信イベントの開催日時】
9月3日(土) 17時55分からライブ配信

【オンライン配信イベント&参加チケットの詳細】
https://iemotolabo.base.shop/items/65970684

page1 page2 page3

家本政明

いえもと・まさあき/1973年生まれ、広島県出身。同志社大学卒業後の96年にJリーグの京都パープルサンガ(現京都)に入社し、運営業務にも携わり、1級審判員を取得。2002年からJ2、04年からJ1で主審を務め、05年から日本サッカー協会のスペシャルレフェリー(現プロフェッショナルレフェリー)となった。10年に日本人初の英国ウェンブリー・スタジアムで試合を担当。J1通算338試合、J2通算176試合、J3通算2試合、リーグカップ通算62試合を担当。主審として国際試合100試合以上、Jリーグは歴代最多の516試合を担当。21年12月4日に行われたJ1第38節の横浜FM対川崎戦で勇退し、現在サッカーの魅力向上のため幅広く活動を行っている。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング